■小さな恋のうた その3 【完結です♪】

□10・間違い
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エレベーターで外に、出る。





早足////で、ずんずん、歩く。・・・・





「・・・・。」





「・・・////////・・・・」








僕は、知っていた。・・・・


だって////、僕は。知って、いた。・・・・








あの旅の途中。・・・・








バスタブで。


流した大野さんの涙の。訳を。・・・・








あの、・・・人の、事を。・・・・


想って。流した。・・・・





哀しく。なる程、綺麗、な涙の。・・・訳を。・・・・





「・・・・。」








あの、人の、・・・事を。


愛して////いるんでしょう。・・・・





ほんとに。


ほんとは。・・・・





ほんとは誰より。


心から。・・・・


愛して。いるんでしょう。





「・・・・。」








今は、少しだけ。


すれ違ってる////、だけ。・・・・





少しだけ。・・・・





寂しかった。だけ。・・・








そこにたまたま。・・・・





僕がいた。だけ。





「・・・・。」








寂しくて。





僕に理想を。・・・重ねて。





僕を。身代わりに。してはみたけれど。・・・・





本当は。・・・


あの人の事を。誰より。求めて。・・・


・・・いるんでしょう。・・・・





本当にあなたが愛されたい、のは。





あの、人////、なんで、しょぅ。





「・・・・。」





まだ遊び////ならまだ。良かった。





「・・・・。」





まだ遊び、なら。・・・・・


それなら、せめて。


僕が傍に、いられる、事の価値を。見いだせたのに。・・・・





あなたと、一緒に。・・・・


あなたの、傍////、に、いる事の意味を。


見いだせた。・・・のに。・・・





ほんの少し。


ボタンを掛け違った、だけでも。








それは次々と。


次の間違いを。引き起こして・・・しまう。・・・・








「・・・・。」





間違い、か。








ふふ////・・・・








「・・・ふっぇ・・・・・・」





「・・・ふっ////・・・ぇっ・・・・・・」








間違いじゃ////ない。





僕の。


この想いは。・・・・


大野さんへの。この想いだけは。・・・・





間違い////、なんかじゃないよ。





だから。


泣く事はない////・・・・





そう思って。





ごしごしと。


勢い良く、


涙を拭いた。








それでも。・・・勝手に。


ぽろぽろ、ぽろぽろ。





心の底から流れる、涙を。








止める事ができずに。・・・・





僕は。・・・・








僕は、泣きながら。


下を向いて。・・・・





「・・・っぅ、・・・ふっ・・・・」


「・・・ぅ、・・・っ////、・・・・」





とぼとぼと、歩いて。





とうとうその場で。


立ち止まって。





「・・・ぅっ////、・・・ぇ、////・・・・・」





顔を片腕で覆って。・・・。


その場に、立ちすくんで。・・・・・





静かに。・・・涙を、流した。・・・・








静かに。


心の中で。・・・・


思い切り、声をあげて、泣いた。









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