■小さな恋のうた その3 【完結です♪】

□7・美しい人
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「いらっしゃいませ////」





一斉に、列に並んで。頭を下げる。





・・・自分のおへそが。・・・見える、くらい。・・・・





・・・だよな////・・・・











社内で立ち上がっていた。


プロジェクトがひとつの段階を終えて。





今日から。3ケ月間。





現場での実習が始まった。





実際に売り場に出て。





販売の、基礎を学ぶ。








ひとつのコレクションが発売されて。・・・・





次の、コレクションが出るまで。








トータルで何枚売れたか。


どれだけ売上を。


伸ばす事ができたか。





現場も一気に華やかになり。





それは、新入社員同士の。





初めての。


実戦の場でもある。








・・・っよし////、やるぞ。・・・・





僕は、やる気に満ちていた。








僕が、担当するのは「+O」、





「・・・・。」





・・・確、か。・・・・・


午後には。大野さんが見回りに。


来てくれる、はず////だし。








鏡に向かって。





前髪と。


シャツの襟を正す。





「にのりん、可愛い♪」





「ふふ////、」





「ピンク、似合ってる♪」





「・・・ぁりがと////、」


「・・・。////」





売り場の同期の子が。


声を、掛けてくれた。





女の子は。


自社のブランドを着るのが。


決まりだけど僕に。・・・・





決まりは、ないから。・・・・





今日は大野さん////に。


作ってもらった。


シャツを着た。





それに、売り場に映える、ような。


深い海の碧を写した、ような。・・・・


ブルーグレーの。スーツを合わせて。





僕の。


勝負服////・・・・♪





「・・・・。」





ボタン。・・・


あとで。


もう1個、開けちゃおう////かな、・・・・





わざとゆるめに。


巻いたネクタイを。見つめて思う。





「・・・。////」





・・・なんてね////、





そんな。事を考えながら。


いよいよ。・・・・・





お客様の。お出迎えだ。








「いらっしゃいませ////、」





ぺこりと頭を、下げる。





つか・・・つか、と目の前に。


僕の、・・・目の前に。





綺麗な艶のある。


ベージュのヒールが目に、入って。





「・・・・。?」





顔を、上げると。





「・・・・。」








見たことも、ないような。





美しい。・・・・





すごく。美しい////、・・・・


女の人が、立っていた。









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