■小さな恋のうた その1
□13・リカちゃん人形
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N「あはは////、」
O「・・・ふふ、」
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1軒目の小洒落た、居酒屋で。
飯を食ってから。
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店を、移動して。
同じビルの中にある。
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おれのお気に入りの。
少し、落ち着いたバーで。
隣同士、座った。
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N「・・・すごいね、お魚、・・・・・」
O「・・・熱帯魚、ね。」
N「・・・ふふ////、」
O「・・・魚は、・・・魚だけど。(笑)」
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店内は、・・・薄暗く。
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優雅に、泳ぐ。様々な、種類の熱帯魚の水槽が。
ブルーに美しく、浮かび上がる。
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N「・・・////、(笑)」
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きょろきょろと。見廻す僕に。
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大野さんが。
慣れた仕草で。オーダーをして、くれて。
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N「・・・はぁ////、・・・・」
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僕は息を、ついた。
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・・・喉が。・・・乾いた。・・・・
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O「・・・ところで、さ。」
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N「・・・。////?」
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僕は、・・・嬉しくて。
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大野さんと。・・・
こうして、いられるのがとっても。嬉しくて。
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はしゃいで。
ずっとおしゃべりばかり、していた。から。・・・
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N「あ。」
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N「いただき、ます////、」
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出された。ロックグラスをすぐに。傾けて。
ごくりと。ひとくちで、飲み干す。
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O「・・・。(笑)」
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ぺろりと唇を、舐めて。
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N「おかわり////♪」
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O「・・・。(苦笑)」
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N「・・・。////」
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・・・お酒はそんなに。・・・弱い、方じゃないから。
・・・これくらい、大丈夫。
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O「・・・だから。(笑)」
O「・・・おまえ。さ、・・・」
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N「・・・////?」
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O「・・・プレゼンの。」
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N「・・・。」
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O「話はどこ行った?(笑)」
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N「・・・・。////」
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O「おれの話、・・・聞くんじゃなかったの?」
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N「・・・。(笑)」
・・・僕は。笑って。
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N「・・・。」
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N「だって。僕////、・・・・」
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N「大野さんと。こうしていられるのが。・・・」
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O「・・・。」
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N「嬉しくて////、・・・・」
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N「すごく////、・・・嬉しくて。・・・・」
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O「・・・。」
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大野さんが。
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ふいと僕から、・・・視線を、外す。
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N「・・・・。」
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僕は気を取り、直して。
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・・・考える。
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・・・だって。
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・・・大野さんに。聞きたい、事////、も。
・・・話したい。・・・事も。
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・・・ほかにも。・・・まだ。・・・
・・・いっぱい。いっぱい////、あるんだ、もん。・・・♪
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N「・・・。」
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N「大野、さん。」
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O「・・・ん?」
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N「・・・リカちゃん人形、って。・・・・」
N「・・・知って、ますか?」
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O「・・・・。」
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O「逆に。聞くけど。」
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O「おまえ。知ってんの?」
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N「知ってるよ♪(笑)」
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僕はまた。もう、・・・上機嫌で。
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にこにこ笑う。
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O「・・・。(笑)」
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O「そんな。古いの。・・・・」
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大野さんが。・・・眼を伏せる。
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N「やだな、大野さん。・・・・」
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O「ん?」
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N「リカちゃんって。・・・」
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N「今でも、あるんですよ?」
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O「・・・。まじで?」
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N「まじで。(笑)」
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N「・・・ふふ。」
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僕は大野さんを見て。・・・また、笑った。
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