■小さな恋のうた その1

□15・贔屓
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O「・・・おれ、さ。」


N「知ってます////、」





O「・・・。」





N「知ってます、・・・・」


N「結婚////してる、・・・コト、・・・・」





・・・今は外されて。いるけど。





その。左手の。


薬指の跡を。・・・


見ればすぐに。わかる。








O「・・・。(笑)」





O「そうじゃ。」


O「なくて。」





N「・・・。」


N「・・・・////?」





O「・・・。おれ、さ。」








O「こんな。気持ちになるなんて。」





O「初めてなの。」





N「・・・。ぇ?」








O「男に、対してさ。」





N「・・・・・。」





O「こんな、事すんのも。初めてだし。」





N「・・・・。」





O「自分でも。信じられない。」








N「・・・・////・・・・」








なんだか。





申し訳ないような。


気持ちになる。





N「・・・。////」








O「・・・煙草。吸ってい?」





N「・・・・はぃ////・・・・」








大野さんが。


カチカチと、ライターを、鳴らして。





取り出した。


煙草を指に。挟んで。


顔を、傾ける。








N「・・・・。」





僕はその。仕草を。


その。・・・綺麗な指先、を。その、・・・顔、を。・・・・


うっとりとした気持ちで。・・・・


眺めていた。








ふーーーと煙を。吐き出して。








O「・・・。ちょっと。」


O「落ち着いた。」








N「・・・・。」








O「だから。」








O「さっきから。」


O「胸がどきどきして。」








N「・・・・。」


N「・・・・。////」








O「なんか、自分が。どーにかなりそ。」








・・・大野、・・・さん////・・・・・








O「だから。・・・」





O「勘弁してよ。」








N「・・・。」





N「・・・///?」








O「付き合うとかは。」


O「勘弁して。」








N「・・・。」





N「はぃ。」





N「・・・・。」








O「おまえのコト。」


O「これ以上贔屓する訳に。」





O「いかねーだろ。」








N「・・・。」








すーっと煙草の。


煙を吸い込んで。





それをぎゅっと。


取り出した。


携帯の灰皿に。入れた。









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