□所詮僕らは小さな機械
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初めてあなたと出会ったのは、僕が大きく跳んだときだった。
あなたは僕を手に取って興味深そうに眺めたけど、でもそれだけだった。
仕方ない。そのときあなたには自分のLBXがいたから。
いなければあなたは僕を欲しいって言ってくれたかもしれないなんて浅ましい想像。


そんなわけないってわかっていたけれど、なんとなく期待していたんだ。
僕はあなたの後継機なんじゃないかって。
大空ヒロに、一時的に渡されただけで、最終的にヒロからあなたに渡るんじゃないかって。

そんなことあるわけないのに。

壊れたオーディーンを握り締めるあなたを見て、僕が後継機になっても良いよ。
本気でそう思った。
でも現実は、あなたに渡されたのは僕じゃなくて他のLBX。

どうして僕じゃないのだろうか。
性能だってそこまで変わらないだろう。
僕でも構わないはずだ。
でもあなたはなんの迷いもなく新しいLBXを手に取りその手で作り上げた。

ねぇ、あなたに僕の姿は見えていますか?
最初に会ったときのように僕を見て!
必ずあなたの期待に応えてみせるから。
あなたを守るのは僕だ。
誰よりも早く、敵を倒してあなたのもとに駆け付けるから、あなたも僕を頼ってよ。
ヒロはどんどん強くなる。僕も強くなっている。

もうあなたの後継機になりたいなんてわがまま言わないから、だからせめてあなたの傍にいさせて下さい。
あなたが頼れる存在でいさせて下さい。
あなたの傍にいたいんだ。
メデューサの首を取った英雄ペルセウスの名の通り、強くなってみせる。
強ければあなたの傍にいられるのなら、僕はゼウスの子のように悪を滅ぼそう。
だから一緒にいさせて下さい。




(半神は神にはなれない。だから“ペルセウス”は“オーディーン”の後は継げないのだ)
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