小説(豪吹)
□橋の下で
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─吹雪視点─
今日は練習が終わってから豪炎寺くんと河川敷で一緒に練習をすることになった
─…豪炎寺くんと河川敷に行くのは一週間前以来…かな
僕はあの時から豪炎寺くんの事を好きになっていたんだ……あんなにも僕に一生懸命叱ってくれた人は…初めてだったから…
でも皆から憧れられていて尊敬されている豪炎寺くんが僕なんかを好きになるはずない…
そう思ってたんだ…
でもやっぱり…気持ちを抑えられなくって…練習に誘ったんだ
豪炎寺くんと…両想いだったらいいのにな…
──ポツッ
吹 「…え?」
僕の頬に何か冷たいものが落ちてきた
空を見上げると黒い雲がたくさん広がっていて次第に雨が降ってきた
豪 「…結構降ってきたな…雨宿りするか」
吹 「…うん」
この感じは…
ヤバい…かも…
──ドガンッ
吹 「─ぅああぁ!!!!」
豪 「吹雪…!」
僕が雷の音に怖がっていると豪炎寺くんは傍に駆け寄ってくれた
…やっぱり…優しいな…
豪 「大丈夫だ…俺が傍にいる…」
吹 「…え?」
豪炎寺くんはそう言うと僕を軽く抱き締めてくれた…
僕は思わず顔が赤くなってしまった
…どうしよう…こんな事されたら…
…ドキドキ…しちゃうでしょ…?
今は怖さよりもドキドキした気持ちがいっぱいだった…
…もし……豪炎寺くんがアツヤ達みたいに居なくなっちゃったら…どうしよう…
僕…きっと生きていけないよ…
そう思ったら涙が出てきた
豪 「ふ…吹雪…!!?」
吹 「ふえ…?…ご…ゴメン…何でもない…っ…」
豪 「吹雪…」
吹 「…豪…炎寺くん……お願い…僕から離れないで……そばに…いて…」
豪 「…!……それって…」
吹 「…お願い…」
僕は豪炎寺くんの服の裾を掴んだ
これって…告白になっちゃうの…かな…?
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