小説(色々)
□嫉妬
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緑 「大夢!パス練しよ!」
─…ほら
また君は違う人の傍に行く
俺と付き合ってるのに何で君は違う奴とイチャイチャするんだ…
俺がここまで嫉妬深い奴だなんて俺自身も知らなかった
緑川と大夢の仲が良いのはずっと昔から知ってる事なのに
今ではただ話しているだけでも気にくわない
君のその笑顔は俺だけが見ていたい
緑 「なぁなぁ大夢!次はさ──」
そんなに嬉しそうにしちゃって
…─気にくわない…
緑 「…──え!?ヒロト!?」
俺は我慢出来ずに緑川をその場から連れ出した
当然のように緑川は驚いている
─…あぁ
何をしているんだ…
緑 「ヒロト!?どうしたんだよ!」
俺は知らないうちに人気の無いところに緑川を連れ出していた
緑 「ちょっとヒロ…んっ…!」
傍にある木に緑川を押しつけた俺は無理矢理緑川にキスをする
小さなリップ音を鳴らせて緑川の口から離れた
緑 「ヒ…ヒロト?」
ヒロ 「ゴメン…」
緑 「どうしたんだ…?今日様子変だよ?」
ポンッ…と寄りかかるように緑川の胸に顔を沈めた
ヒロ 「ゴメン…しばらくこうさせて」
緑 「え…うん…」
このままずっと緑川を占領していたい気持ちでいっぱいだ
そんな俺に緑川は何も聞かずに抱きしめてくれた
なんか俺…
情けないな…
ヒロ 「ねぇ緑川…」
緑 「何?」
ヒロ 「緑川は俺の事好き?」
緑 「…えぇ!?////」
急にこんな事言われたら確かに照れるよね
けど俺は君がその笑顔を俺以外の奴に見せるたびに不安になって仕方がないんだ
…だからね…
君の気持ちを聞かせて…?
ヒロ 「緑川…」
緑 「…ど…どうしたんだよ…////」
ヒロ 「答えて…」
俺はそう言うと緑川に顔を近づける
そしたら緑川は照れながらも小さく頷いた
緑 「ヒロト…どうしたんだよ急に…」
ヒロ 「…なんで俺以外の奴ばかりの傍に行くんだよ…」
緑 「…もしかしてヒロト……大夢に妬いてる…?」
ヒロ 「…カッコ悪いよな……ゴメン」
きっと今の俺の顔は情けない顔をしているだろう
そんな俺の顔を見て緑川は軽く笑った
緑 「ヒロト…目閉じて」
ヒロ 「え…」
俺は緑川に言われた通り目を閉じる
すると額に柔らかいものが引っ付いた
目を開けたら目の前に緑川の首が見える
一瞬何が起きているのかがわからなかったが俺はすぐに理解した
緑川が俺の額にキスをしていた
ヒロ 「緑…川?」
緑 「お前だけが嫉妬してるなんて思ってるんじゃねーよ…いつも円堂や吹雪と仲良くしてるくせに…」
不機嫌そうな顔で緑川はそう言った
そんな緑川を見て俺は安心したのか緑川に抱きついた
緑 「わっ!ヒロト!」
ヒロ 「ありがとう…励ましてくれて…」
緑 「いや…なんか俺のが元気出た」
ヒロ 「え?」
緑 「だってヒロトっていつもクールだし…妬いてるとかわかんなかったから」
ヒロ 「…緑川だって…全然わかんなかった…」
緑 「それはヒロトが鈍いだけだよ…」
ヒロ 「クスッ…帰ろっか」
緑 「うん…!」
俺は嫉妬深い奴…
だけどこんな些細な事で嫉妬してしまうなんて、きっと緑川の事が大好きだからだよね
緑川も俺と同じ気持ちでいるって信じたい
緑 「あれ?ヒロト帰らないの?」
ヒロ 「緑川、ちょっと来て」
緑 「え…──!!!////」
俺は引き寄せた緑川の首筋に強くキスをする
緑 「ちょっとヒロ…!!///」
ヒロ 「緑川に悪い虫が寄らないように…ね」
緑 「大夢は虫じゃ──…ってまさかヒロト!!///」
ヒロ 「俺の証。緑川は俺のだからさ」
緑 「ヒ…ヒロトの馬鹿ぁ!!!///」
君はずっと
俺のもの
(あれ?緑川、首赤いよ?蚊?)
(し…知らない!///)
END
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