小説(色々)
□遠くて近い君の存在
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土 「留学!?」
一 「うん…」
それはある帰り道の事
一之瀬と土門はいつもは皆と一緒に帰っていたが今日は2人で帰っていた
一之瀬が土門に話したい事があると言って河川敷の河原のところに来た
そして今…
一之瀬から放たれた言葉に土門は驚いていた
土 「何で急に留学なんか…」
一 「急に…ってわけじゃないんだけどね。元々はスグにアメリカに帰るつもりだったし」
土 「あ…そう言えば…そうだったな…」
一 「俺が円堂の事を気に入っちゃって雷門に入っただけ。本当はFFが終わったら帰ろうと思ってたんだけどエイリア学園とかあったからさ」
土 「そっか〜…」
一 「今はエイリア学園も倒してキリが良いしさ、今度こそって…」
土 「…」
いつもお気楽な土門も今回ばかりはそうはいかない
大切な恋人がアメリカに帰ると言っている
そうなったら遠距離恋愛となるわけで時差もあるだろうから電話もろくに出来ないだろう
土 「一之瀬…なら」
一 「俺もアメリカに行くって言うつもり?」
土 「──…!!」
一 「わかるよ。土門の事なら」
土 「…駄目か…?」
一 「そりゃ…俺も土門と一緒に居たいよ…でもさ、俺の我が儘で土門までアメリカに来る事はないよ。土門は日本が好きでしょ?円堂達も居るしさ…」
土 「…だけど…」
一 「土門、俺は死んでるわけじゃないんだからいつでも会えるよ?また日本にも来るから」
土 「…わかったよ…お前は一度決めた事は変えないもんな」
一 「流石土門、俺の事わかってるじゃんっ!」
土 「当たり前だろ」
一 「出発は明後日なんだ」
土 「…お前ずっと黙ってたのかよ…」
一 「なんか…言いたくなくてさ…はは」
土 「お前…」
一 「明日皆にも言うよ。最後に皆とサッカーしたいしね」
土 「…だな。よし、帰るか」
一 「うん」
先に立った土門が一之瀬に向けて手を差し出す
一之瀬はその手を掴み立ちあがる
そして2人はずっと手を繋ぎ帰った──
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