小説(風吹長編)

□敵と仲間と敵と
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いよいよジェミニストームとの3回目の試合が始まった




予想以上にレベルアップした俺達は宇宙人の速さについていけている





信じられないくらいに速い…



自分の体じゃないみたいだ―…







それもこれも吹雪のお陰だ




吹雪と出会い、俺はかなり成長したと思う




今まで手も足も出なかった俺が、今では互角に戦えている




そして吹雪は、そんな俺よりももっと高い所にいた




この速さだけで満足してはいけないんだ




もっと強く―――…







前半が終わり、吹雪はFWに上がった




相手チームは吹雪を警戒しているようで吹雪からマークを離さない…





しかし、一之瀬の活躍で吹雪にボールが渡る




普通


誰もが吹雪がそのままシュートすると考えるだろう



正直、俺もそう思っていた





しかし吹雪は自分でシュートを決めずにマークの少なかった染岡にパスをした



そして染岡の必殺技が相手のゴールに突き刺さる





初めて宇宙人から取れた一点…




皆が凄く喜ぶ



かく言う俺も喜びを隠しきれなかった




相手チームは凄く驚いた顔でこちらを見ている





その様子を見ていたらまた嬉しさが込み上げてくる





そして暫くもしないうちに試合は再開した






今度は染岡にもマークがついている




しかし、今度は染岡が


吹雪にシュートを打て、決めろ。と言うようにパスをした




そのパスをもらった吹雪は必殺技、エターナルブリザードの構えに入る





力強い吹雪のシュートがキーパーを抜けてゴールに入った




このシュートで雷門はジェミニストームから逆転した








――そして…



試合終了のホイッスルが白恋に鳴り響く――…






勝てた…



あの最強と思われた宇宙人に勝てたんだ…




俺達は嬉しくてしょうがなく、中には涙を流している奴もいる





この勝利は吹雪のお陰だ




俺が吹雪の元に行こうとしたその時―――…






レーゼがボソッと呟いた言葉を俺達は聞き逃さなかった





「エイリア学園の本当の強さをわかっていない………」






その言葉に皆が疑問を抱いた瞬間、



眩しい光が俺達に射し込む






「デザーム様……!」






レーゼは恐怖に怯えた顔で光の中に見える青年を見る






人数は11人くらい………




まさかと思われる展開が頭に過った…







「私達はエイリア学園ファーストランクチーム、イプシロン!」










―エイリア学園には…まだチームが存在したんだ…………















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