英才の拾い物

□拾い物と手裏剣もどき
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「じゃあ手始めに素手で、」

「素手対槍だと…!?」


得物を持たせず一人の槍兵と向かい合わせると苦情の声が飛んできた。

五月蝿いな、なんて思いながら一瞥すると冷や汗をかいている。やりすぎただろうか。


「…得物がいるのか?」

「…いや…まぁ、やってみます…。」


だったら冷や汗をかくな!!不安になるような声音で喋るな!!


「では、いくぞ。そこの兵、手加減は無しだ。」

「なんだと…!?」

「文句があるのか?」

「ないです。」


さて、荒療治だが傷は治るのだ。

思う存分戦い方を思い出せばいい。


「はじめっ。」








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