Be quiet!!!!

□なんだか慣れてきました。
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「これ、美味いっスねぇ三成様!」

「甘すぎる。」

「・・・それ、本人に直接言えます?」

「?言える。」

「うわ、鬼だ・・・。」

「われはすきよ?」

「そうなのか?」


石田軍は仲のよろしいこった。うちなんか又兵衛は出て行くし酷い有様だってのに。

それもこれもお前さんらのせいだというのに!!いや、全部じゃないが・・・。

というか何故毛利だけ餅食ってるんだ・・・。別に構わんが気になる・・・。


「・・・やらんぞ。」

「生憎欲しいって言う視線じゃあないぞ、」


睨まれた。見てただけだろう、何だその親の敵を見るような目は。

小生には光から貰った甘味があるからいいんだ。いいんだ!!

ぽいっ、と口の中に放る。あ、


「甘ぁっ・・・。」


金平糖くらいか?いやだがまた違った甘さだ・・・。

こんな味はしらないな・・・いや、甘いが・・・。

悶絶するなか見えたのはものすごく幸せそうな顔をした真田だった。ああ、甘味が好きだとか、言ってたな・・・。


--


とりあえず光の手作りをゲット。包みを開けるとホワイトチョコを溶かして固めただけのものが・・・。

うわ、ホワイトって、また甘いのを・・・。まぁホワイトデーだしね。

キッチンに戻ってくるとわざわざしていたBASARAを中断して全員がこちらに寄ってくる。

・・・ええと。


「BASARAしてなよ、」

「まぁそういうなよhoney.」

「いいじゃん海ちゃん、減るもんでもなし!」


・・・ごめんね、あんまり囲まれて見られるとあたしの精神が磨り減るよ、ごりごり減るよ。

大体さぁ、光ほどではないけど大したもの作ってるわけじゃないんだから。

出来上がるまで待ってろってんだよ!!!!


--


思ったのだが何故バレンタインに貰ったわけでもないのに皆さんにあげなければならないのだろう・・・。

ああ、そうか駄々こねるからか・・・。

まぁ皆さんが美味しそうに食べてるのを見るとなんだかほんわかするけど・・・。

・・・明らかに悶絶してる人もいるけどまぁいいか・・・。

さて。


「お買い物行く人っ!」

「はいはーいっ!!!」

「うわあ左近元気。」


私の台詞にばしゅっと手をあげたのは左近。しかしちょっと待とうね。


「本屋に行くんだけど。」


一言付け足すと餅を食む元就さんの視線がこちらへと注ぐ。

それから吉継さん、三成。左近は相変らずはいはいと手をあげている。もういいわ。

佐助もこっち向いたな。・・・ん、あれ。幸村も向いて、・・・。


「いや、全員は無理。」


--


「はい。」

「はい、何佐助」

「あみだくじでもこの結果は陰謀が窺えます。」

「えっイカサマ?」


挙手した佐助に私も頷くしかない。でも私は細工なんかしてない。

普通にあみだくじ書いて皆さんに名前を書いてもらった。それをなぞった。それだけだ。

見事に留守番を引き当てたのは幸村、佐助、官兵衛さんの三人。流石に可哀相だと思う。


「んー、最初からこの三人は抜けておけばよかったかな・・・。」

「まちと待て。」

「はい、なんでしょうか吉継さん。」


次に挙手したのは吉継さん。ええと、それはやらなければいけないんですかね?まぁ挙手はいいことだよ。


「われと毛利は前より書物が欲しいと申しておったはずよ。われらを連れて行かぬはおかしかろ?」

「ふむ、一理ありますな。そもそもお二人のために本屋に行こうと言いましたし。」

「ならば我らも抜かぬか。」

「あ、はい。じゃあ又兵衛様と左近と三成・・・あ、決まった。」

「ええええええええええええッ何それズリィッ!刑部さんズリィッ!!!」

「まぁイカサマではなかろ?そも、われらのおかげで出かけられるようなものよ?」

「ぐうううううううう!!!!!」


左近が地団駄を踏み始めた。でかい図体で子供みたいなことをするなお前は・・・。

はー、と溜息を吐く。大丈夫かこの三人で。と、思ってると後ろから首に腕が回って肩が跳ねる。


「又兵衛様を置いていくんですかぁ?又兵衛様ですよぉ?ねぇ?」

「はい、すみません・・・ええと、何か欲しい書物ありませんか。」

「・・・兵法書。」

「え。」


・・・まさか皆様、それを求めに行くんですか・・・?

・・・なんか困ったな、もう大学の資料室行こうかな・・・。

いや、こんな大人数じゃばれるな、やめよう。普通に本屋に行こう・・・。


--


出来上がりましたはブラウニー。・・・ん?


「・・・あれっ、もうお昼じゃないか、」

「・・・honey?昼も作ってたんじゃねぇのか?」

「んなわけあるか、」


うえええええしまった!!仕方ないこのままお昼作ろう!!


「海、俺も手伝うぞ。」

「あ、ありがとうこじゅ、」


おおこじゅよもう君は菩薩だ。






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