Be quiet!!!!

□お買い物しました。
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『あっ!?も、もしもしっ!?』

「あ、光?・・・随分とテンパってるね、」

『海、あの、元就さん、元就さんがね、』

「わかってる、こっちで保護した。」

『!?』

「だからいったん合流・・・光?光さーん?」

『見つかったって吉継さん!!!三成!!!』

『ほう、古池もなかなかやる。』

「え、何そのあたしを下に見てる発言、とりあえず靴屋が近くにある出口付近で待ってるよ?」

『うん!!!すぐいく今行く!!!!』


ブチッ、ツーツーと鳴る携帯をポケットに仕舞う。

まったく見つかったのが嬉しいからってそこまでテンション上げなくてもいいだろうに。と振り向くと三人が絡まれてました。

・・・あれ?見間違いかな・・・いやそんなわけない。あれはアニキに政宗に元就さんだ。しかし・・・。

うーん、二人はあたしが騒ぎ起こすなって言ったからだろうか。随分と大人しい。

元就さんも光に何か言われたのかな。いやでも通常運転か・・・?無視に等しいぞアレ。

まぁうん。あれだね。いわゆる逆ナンってやつだね。今どきいるんだね。いや、あたしが知らないだけかな。

・・・ともかく光はやく来い、あたしはあそこに入っていきたくない。


--


前方に絡まれている元就さんと他二人を確認。苦笑いの二人に対して元就さんの真顔っぷりに私はなんと言っていいのやら。

私の押す車椅子に座っている吉継さんはどうも面白かったらしく噴出した。


「・・・吉継さん。」

「っひ、あ、あいすまぬな、」


笑い事ではないのだあそこから元就さんを救い出さねばならぬのだ。

しかして策は無い。どうする。いや、私に気が付けば元就さんはつかつかとこちらに来てくださるはずだ。・・・はずだ!

だって実質だんだん眉間に皺が寄っていっているもの。

私が「他人に高圧的な態度は取らないでください」ってお願いしてなかったらもうぶち切れてただろう。

言うことを聞いてくださっているのは嬉しい。ありがたい。だからこそ。


「・・・はやく助けなきゃなんだけど、ううむ、」

「何をしている。もう買い物は終わったのだろう。帰るだけなのだろう。はやく回収するぞ。」

「か、回収ってみつな、」

「おい毛利!!さっさといくぞ!!!」

「(三成くん!!!!!)」


最早涙目である。ああ、でかい声を出さないこと、と三成にいっておけばよかった。今更後悔した。

周囲の視線がこちらに注いで、元就さんは溜息を吐いてこちらへとつかつかと歩み寄ってきた。


「遅い。」

「すみません。」


いらつき気味に言われた言葉に秒速で謝罪をして全員で外に出て車に向かう。

取り残された人々は、ぽかんとしていた。ああ、海は近くにいたのだろうか。あの二人の安否が気になるがあの二人なら大丈夫だ。と信じることにした。


--


いっ今がチャンス!!ありがとう三成!!!


「あっアニキ、政宗こっち!!!」


ぶんぶんと手を振る。二人がこちらに走ってきた。それをつれて車へ。

ああ、急げあたし!顔は誰にも見られないようにしろ、この先二度とこのデパート使えなくなるぞ!いやだ!!!

二人と荷物を車に詰め込んで、逃げるようにデパートを後にした。










お買い物しました。


(ただいま・・・)
(お、おい光、お前さん、顔が死んでるぞ、)
(大丈夫?)
(光、買ったものはどこに置く。)
(え?ああ・・・そう、だね、とりあえずお披露目しようか、)

(お帰り海!元親!政宗!・・・?三人とも、大丈夫か?)
(Ah・・・大丈夫に見えるか?視力を疑うぜ、)
(政宗様、いったい何が、)
(聞いてやんなよ片倉・・・)
(・・・ええと、まずは、食器、片付けようか・・・。)






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