Be quiet!!!!

□Be quiet!!!!
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「ただいまー。」

「おかえりー。」

「あれ。なんで光いるの。」


帰ってくれば幼馴染み。

睨むアニキと苦笑いの家康。

そして皆様勢揃い。

・・・家が狭く感じるぞ?ちょっと人多すぎ・・・あ、元就さんいる。

なるほど、今回やってきたのは瀬戸内コンビってことか。


「怒りの炎は小さくしといたよ」

「え」

「家康さんと元親さんの話。」

「あ。」


ああそうだ、アニキは四国が家康に潰されたと思ってるんだった。


「大好きなアニキのことだし、海がなんとかしなさい。皆さん、引き上げますよー。」

「えっちょっまっ・・・人の話聞け・・・。」


反論をする暇もなく。幼馴染みたちは引き上げて行きました。

残されたはうちの居候どもと私。苦笑いの家康からヘルプの視線が送られた。

・・・ほんとのことはみなまで言えない。だから、とりあえず。

家康じゃないってことだけ伝えなきゃ。


--


「まぁ家康じゃねぇのはわかったが・・・その根拠ってのはなんなんだ?こっちは家康の軍旗も見てる。」

「う・・・」


く、アニキのくせになかなか面倒だぞ。いや、失礼だなやめよう。

くうう、ここでクロカンがやったんだよーなんて言ったら火に油だし、元就さんと大谷さんの陰謀だよーなんて言ったら余計だし、どうすれば。

でも嘘もつけないし、ぐうううう。


「根拠は・・・あるけど、言えない。」

「何でだ?」

「アニキ怒って殺しに行くでしょ」

「当たり前だろ!」

「ここではそれはしちゃいけないの。」


お、いいぞ。いい感じに話が流れてる。よし、このままこっちの世界の説明をして、うまく誤魔化そう!

・・・出来たらいいな。


--


吉継さんに部屋に呼ばれて入ってみると元就さんもいた。

何の話だろうかと首を傾げてとりあえずお二人の前に座った。


「何ですか?わざわざ部屋に呼ぶなんて。」

「重要な話よ。」

「人払いをしてきやれ」

「え」


人払い?きょとんとすると吉継さんが私の入ってきた扉を指差した。

元就さんが顎で行ってこいと指示をするのでとりあえず立って扉を開ける。


「いだぁっ!ちょっとー、おもいっきり開けることないでしょー!!?」

「佐助。」


勢いよく開いた扉に顔面をぶつけたらしい佐助が鼻をさすっている。

ははーん。なるほど人払いね。


「晩ご飯出来てるとか?」

「え、や、まだ。」

「そろそろ作りはじめてもらっていい?」

「・・・ん、わかった。」


納得いかなげに笑った佐助。ごめんよ。

ぱたりと扉を閉めると吉継さんが手招きをする。また先ほどの位置へ。


「三成は?」

「ゲームしてます」

「黒田と真田は」

「洗濯物を畳んでもらってますよ。」

「よし。」


急に真面目な空気になって、ついつい背筋が伸びる。

先に口を開いたのは元就さん。


「徳川と長曾我部の仲違いについてよ」

「ぬしは知っておるのよな?その企ての根源を。」

「はい。」

「古池海とやらも、知っておるのであろう。」

「はい。」

「よもや露見する気はあるまいな。」

「まさか。海ちゃんには平和の均衡が崩れるので本当のことは言うなと釘を刺してありますよ。」

「どう説得すると見る」

「家康さんでは無い、くらいは言いますね。絶対的証拠も無いのであとはうまく誤魔化せれば上等と考えてるかと。」

「成る程。」


ふむふむ。やっぱり二人のことが気になるか。

まぁ確かに不安にもなりますよね。あんなにうまくいった企てがよくわからない現象のせいでばれてしまったら。

怒る長曾我部の相手なんて疲れることしたくないですよね。

にしても。


「家康さんじゃないって言うのも駄目ですかね・・・。」

「多少の面倒はあるであろうな。」

「まぁよかろ。致し方の無いことよ。」


アニキがその事について、一時的に考えないでくれたら有り難いんだけどなぁ。







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