Be quiet!!!!

□わんことにゃんこを拾いました。
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お昼を作ってもらって海が帰った後。

さてどういたそうかなー、なんて考える。


「洗ってあげようか、ちょっとあれだし。」


よく見れば傷とかちょっとあるしねー、動物は気をつけないとね、フィラリアとか怖いし。

・・・はて。にゃんこ・・・もとい大谷さん(仮)はどうしよう。

包帯あるし、駄目かなぁ、おふろ。


「・・・じゃ、とりあえず。」


ひょいっと大谷さん(仮)を持ち上げる。

歩きづらそうにしてるから、多分歩くのは苦手なのだろう。

そっと座布団の上に置く。


「ここにしばらくいてね。」


そっと頭を撫でてやると返事代わりににゃあ、と一鳴き。

さて。


「じゃ、官兵衛さん(仮)、お風呂いこうか。」


にこーっと笑うとわん、と一吼え。

ついてくるわんこと一緒に風呂場へ。


「私入るにはまだ早い時間だし。とりあえず袖をまくって。」


よいしょー、なんて言いながら袖をまくって官兵衛さん(仮)を抱き上げる。

とりあえず耳に入らないようにしないとね。


「なんか朝風呂みたいだねぇ。」


日が窓からさしてるからかな、なんて苦笑いをしながら水で流してシャンプーつけてくしゃくしゃと洗う。

自分以外をこういう風に洗うのってなんか新鮮だなぁ。

ざーっと流す。泡が落ちたところできゅっと蛇口を閉める。

と。

ぼんっ、と大きな音がするとともにどこからとも無く煙幕。


「わぁっ!?えっ、何何、官兵衛さん(仮)大丈夫!?」

「ああ、なんと、か・・・って、あ?」

「え。」


・・・え?

そっと煙幕が晴れていくとそこにいたのは。


「・・・ええっと、え?官兵衛さん(仮)は本当に官兵衛さん?っていう落ち?です?」

「え、あ、ああ、えっと・・・そういう落ち、ということだろう、な・・・。」


すいません、目の前に官兵衛さん(本物)がいるんですけど。

ええっと、じゃあ、そういう落ちってことで。

・・・じゃなくてですね。


「・・・服着たまま湯浴みなんて、すみません。」

「いや、お前さんが謝ることじゃないだろう。」

「・・・。」

「・・・。」

「とりあえず、出ましょうか。」

「あ、ああ。そうだな。」


脱衣所。とりあえずバスタオルを渡す。


「えっと、拭いてください。」

「ああ。」


官兵衛さんが体を拭いてる間に頭を拭いてあげようと手を上げたものの案の定届きませんでした。ちくしょう。

とりあえず私も手を拭いて足を拭く。

と。


「やれ光。」

「え、」

「ツマラヌ。」

「え、え?」

「げ。」

「暗ばかり構っておらぬでわれも構え。」


・・・大谷さん(仮)も大谷さん(本物)だったらしいです。

なんか、え、座布団浮いてる、ぱねえ。

ええっと、なんか含みのある笑いかたしてる、こ、こわ、じゃなくて。


「あそこにしばらくいてって言ったじゃないですか、」

「何、きちんと居るであろ。」


そう言って大谷さんは座布団を指差す。

そういう意味じゃねえええええええええええええええええええええええ

・・・とりあえず。


「・・・脱衣所から出ましょうね。」









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