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□嫌なら舌ァ噛み千切れッ!!
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日々をつまらないと思ったことはない。又兵衛様と一緒に居ると楽しいし、面白いし、何より殺戮祭りだ。

自分の力を試すこともできて一石二鳥。又兵衛様にしてみれば、獲物までの障害物が一掃されるのでとてもやりやすいというあれだ。

奇刃に余計な血脂がつかなくて済むし、うん、とてもいいと思う。

そんな後藤浪人衆で又兵衛様のためにせっせと人を切るのが私である。

もう一度言おう。せっせと人を切るのが私である。せっせと。人を。切るのが。私である。


「…えーっ、と。」

「随分と落ち着いたもんですねぇ。」

「いやいや。」


実際落ち着いてない。落ち着けるか。首筋に宛てられた奇刃がぷつ、と皮膚を裂いた。やべえやべえ本気だ本気だ。

いや、うん、落ち着こう。何故こうなったのだろうか?私は又兵衛様に何かしただろうか?答えは否、なにもしていない!はず!!


「…又兵衛様、私、なにか、」

「…わかってないんですかぁ?」

「誠に申し訳無く、」


あああ目がマジだマジだ。切る覚悟はあっても切られる覚悟は無いんだごめん被りたい!!

しかしそんな私を知ってか知らずかつつつ、と又兵衛様の持つ奇刃が横へと動く。痛い痛い冗談抜きで。


「な、何をしたのでしょうか、実に恐縮ですがこの馬鹿で木偶で愚図な私にお教え願えませんか、」

「…」


知らずに死ぬのは嫌だ。だからといってむざむざ殺される私ではないが。

口を閉じた又兵衛様が動くのを待つ。


「…お前ぇ、この間食べただろ。」

「…は、」

「オレ様が取っておいた菓子食っただろうがァッ!!」

「え…食べてまッ!!…食べ…?…た………食べまし、た…。」


え…あれ…又兵衛様のだったんだ…知らなかった…だって…名前かいてなかったし…。いやうん普通は書いてないけど、だからって又兵衛様のものとは思わず、ああ何てことしてくれてんだ過去の私!!!

しかしもう認めてしまった、断頭台に上ってしまった!しかして死んでなるものか!!どうにか逃げねば!!


「…肩も足も肋も全部の骨外して挙げ句馬で引き摺り日ノ本一周の刑だァアアッ!!」

「すみませんもう食べません外さないでぇっ!!」


必死の抵抗の末抜け出たのはいいがじりじりと近付かれている。ああ逃げたいけど背を向けたら死だ。

どうか死なない刑にしてくれ、頼みます又兵衛様ごめんなさい光はまだ貴方のそばで殺戮していたい!!


「もしくは手首足首縛りあげて一月中喘がせの刑。」

「凄み利かせながら違った意味で怖いこと言い出した!!」


いや、まだそれなら生きてるしいいかな、いやよくない!!













嫌なら舌ァ噛み千切れッ!!


(もっと嫌です!!)

(順位繰り上げんぞ!!)

(既に閻魔帳に書かれている!!)













又兵衛さんに死ぬほど恨まれて夜も眠れない系にいずれなる系女子



2014/02/14

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