短いの3

□何もかも共に
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「それで?」

「…今度は一緒に死ねないなと思いまして。」


きょとり。次は私の身体が強張る番ですか。なんて重い内容。

確かに、確かに前回は…志半ばではありましたが、同じ場で同じように死ねましたな。

まぁこんな平和なご時世です故。あのような死に方は出来ますまい。…それに、少々の年齢の違いもあります。同時なんて、同じ場なんて、難しいことこの上ない。

しかし、今回はとても…とても長く共にあれる。

向こうを向いたままの彼女の首筋に唇を近付ける。ぴく、と小さく動いた。


「同じときが宜しいので?」

「…勿論。」

「許されざる罪でも犯せば死罪になるかと。」

「…っぅ、」


ちろ、と少しだけ首筋を舐めるとひどく気分が悪そうに声をあげる彼女。


「私は、」

「私が死んだら貴女も自殺、は絶対に駄目ですぞ。」

「、」


ちゅ、と今度は口付けて吸い上げる。そっと離れれば白い首筋に赤い痕。


「共に自然に死ぬのです。」

「…死罪は自然ですか」

「自然、自然です。」


ぺろり、と赤い痕を覆うように舐めれば思わず声が漏れたらしい彼女が口を手のひらで覆った。


「…寿命は、」

「わかりませぬ。」

「…じゃあやっぱり、」

「難しいですな。」


腰に回した腕でするすると下腹部を撫でる。ひきつったような声が聞こえた。


「…なんか、しよっか。」

「前と同じような感じですが、宜しいので?」

「一緒に死ねるのが大切です。」

「…ふむ。」


つつつ、と腕を下げて太股を撫でる。ちゅ、と耳裏に口付ける。


「まぁ、もう少し、もう少しだけ、平和を楽しみましょうぞ。」


その言葉を合図にするかのように起き上がって組敷くと既に欲情していたようでひどく扇情的な表情で。

ああ、いつの時も、なんて可愛らしい人だと。そっと、そっと口付けた。













何もかも共に

(ちょっと、ん)
(まぁまぁそう言わず)
(や、なんでそうしたがるんです)
(貴女の表情もしたがってましたぞ)
(うそ)
(本当、本当です)













えろい雰囲気だけ出したい



2014/04/11
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