短いの2

□拍手だったもの
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『石田三成君、石田三成君、抱きしめなさい』


「…!?

どういうことだ…

…正気か?

あ、いや…お前がいいのなら、俺も構わぬ。

…おいそこ、見るな。

っ、違う、照れてなどいない!!!

…おい、俯くな。

では、いくぞ。



…これは、何か意味があるのか?というか、抱きしめるだけというのは命令間違いだろう、いっそもう、接吻くらいは…。」


『石田三成君、石田三成君、離れなさい』


「…なんなのだよくっ付けと言ったり離れろと言ったり!!!!」




.


『真田幸村君、真田幸村君、抱きしめなさい』


「へっ!?今、この場でですか!?そんな、人も見ているというのに…

…え?

あ、いえ、私は貴女がいいのならば、その。

嫌ではないです!!…ただ、少し、緊張する、と言いますか…。

…では、そこまで仰るのならば。

…愛しています。

え?言葉は要らない?ふふ、真っ赤になって、可愛いですね。

…口付けてもいいですか?」


『真田幸村君、真田幸村君、離れなさい』


「…これからだったんですけど…。」




.


『直江兼続君、直江兼続君、抱きしめなさい』


「む、いいのか!!

いたっ、なんだその突っ込みは!!

いいではないか、抱きしめろといっている!!抱きしめなければ私の義に反する!!!

お前の義に巻き込むな?

ふむ…では、私が今お前を抱きしめたい!それでいいだろう?

さぁ、周りなど気にするな!!

今は、私だけを見ていろ。

…何時抱きしめても、抱き心地のいい体だ。やはり、私はお前が好きだな。

恥ずかしいことを言うな?事実だ!仕方が無い!!」


『直江兼続君、直江兼続君、離れなさい』


「だが断るぞ!!私は私の意思でこいつを抱きしめているからだ!!!」




.


『島先生、島先生、抱きしめなさい』


「急になんですか…というか教師に生徒抱きしめろってどんな放送…

はい?嫌じゃないですよん?

ただ、ここじゃちょっと…ね?

ほら、バレてあんたと離れ離れなんて、嫌ですし?

…けど、抱きしめなきゃ終わらないってんなら、そうですねぇ…

お、資料室なんてどうです?

なかなか、シチュエーション的にも最適だと思うんですけどね。

さぁ、お手をどうぞ?中で存分に抱きしめてあげますよ。」


『島先生、島先生、やっぱりいいです』


「ここまでやらせて、やめられるわけがないでしょう。…ねぇ?」





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