Novel V
□絶対命令
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「………やっちゃん…?」
少ししたら、hydeの方から体を寄せてくる。
「…もう寝た……?」
ぴったりと体を寄せてくるhydeに、オレは内心ほくそ笑んだ。
そう。
hydeが欲求不満なのは会った時から分かってたんだ。
「…んー、起きてるよ…」
だから、ほんの少し。
「なぁ…、やっちゃん…」
ほんの少しだけ。
hydeを焦らしてみたかっただけなんだ。
「んー?」
「なぁ、って…。やっちゃん…」
甘さを含んだhydeの声は壮絶に色っぽい。
すぐにでも反応してしまいそうな下半身を、ぐっと我慢する。
「オレな…、むっちゃやりたいねん…」
ええやろ?と吐息で耳に囁かれる。
「…んー?」
「なー、欲求不満なんよ…。……やらせて…」
体を押さえ付けられ、のしかかられる。
「もう我慢きかん。…今すぐやりたい…」
唇を舐めながら、hydeは妖しく微笑む。
にやけそうになる顔を引き締めて、「じゃあ…」と体を動かそうとした矢先、hydeが先に行動を起こした。
「はい、やっちゃん、バンザーイ」
「……ぇ…?」
腕を頭上に上げられ、パジャマ代わりのTシャツを捲くり上げられる。
Tシャツはオレの頭を抜け、腕の途中で止められた。