Novel V

□占い
1ページ/4ページ

「…占い?」

hydeは大きな瞳を一度、瞬かせると不思議そうに首を傾げた。

「そう。kenちゃんに教えてもらった」

SM占い。


hydeの本性を暴いてやろうと、オレは内心にやける。

「何がわかんの?」

hydeは相変わらず不思議そうにしている。

「ま、いいから。じゃあ、ここに手を合わせて」

と、オレは両手をhydeの方へ向かって、水平に突き出した。

これに上から押さえ付けるように手を合わせてきたらSで、下から、つまりオレの手のひらに合わせる形で合わせてきたら、M。

kenちゃんの教えてくれた結果を脳内で反芻しながら、hydeの反応を待つ。

「…えー?なんなん?」

と、何故かhydeはオレの両手を合わせ、まじまじと見つめている。

無理やりhydeに手を合わせられている状態だ。

「…………」

言葉を無くすオレの手を、外側から包み込むように握りしめたhydeは、にこりと微笑んだ。


「やっちゃんの手好きぃ〜」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ