Novel V
□占い
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「…占い?」
hydeは大きな瞳を一度、瞬かせると不思議そうに首を傾げた。
「そう。kenちゃんに教えてもらった」
SM占い。
hydeの本性を暴いてやろうと、オレは内心にやける。
「何がわかんの?」
hydeは相変わらず不思議そうにしている。
「ま、いいから。じゃあ、ここに手を合わせて」
と、オレは両手をhydeの方へ向かって、水平に突き出した。
これに上から押さえ付けるように手を合わせてきたらSで、下から、つまりオレの手のひらに合わせる形で合わせてきたら、M。
kenちゃんの教えてくれた結果を脳内で反芻しながら、hydeの反応を待つ。
「…えー?なんなん?」
と、何故かhydeはオレの両手を合わせ、まじまじと見つめている。
無理やりhydeに手を合わせられている状態だ。
「…………」
言葉を無くすオレの手を、外側から包み込むように握りしめたhydeは、にこりと微笑んだ。
「やっちゃんの手好きぃ〜」