Novel V

□絶対命令
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きっかけは、ちょっとした悪戯心だった…。


それなのに、なぜ…。

なぜ…こんなことに…。



「…やっちゃぁん」
今日は会ったときから感じてた。
いつもより多めのスキンシップ。
ふと、流れるように漂う甘い空気。


あ、今日は…、って思った。


だから、ほんの少しだけ悪戯してみようと思っただけなんだ。


軽くアルコールを煽り、別々にシャワーを浴びた。
先にシャワーを終えたオレは、ベットで奴を待っていた。
その時なんだ。
その時にふと、悪戯心に火がついたんだ。


「…やっちゃんお待たせー」
シャワーを終えたhydeの声が背後から迫る。
「ん?寝てるん?」
ベットに乗り上げて顔を覗き込んでくる彼に、オレはわざと眠そうに振る舞った。
「…ん…、寝てない…よ…」
「…そぅ?」
風呂上がりの湿気を含んだ髪の毛を撫でてやると、hydeはベットの中に潜り込んできた。
しばらくは沈黙。
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