*黒バス

□彼の欲する物は・・・。
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6月3日。





今日は俺の恋人の生まれて来た日だ。
普段腹黒眼鏡やら妖怪サトリやらと言われている彼だが、本当は意外と面倒見が良かったり持前の心理作戦の応用で人の心の変化に聡かったりとなんだかんだ言い人な訳で。
きっとプレゼントなんて沢山貰っているんだろうな、なんて・・・。





俺のプレゼントなんてそんな中じゃ埋もれてしまうかも知れないが、一応用意はしたんだし渡すだけ渡そうと思い今朝寮を出る時に鞄に突っ込んできた。
今朝も何時も通りギリギリの時間になってしまい少々乱雑に詰め込んできてしまったがさっきちらっと確認したときに包装には特に目立つ乱れもなく綺麗に収まっていた為何ら問題はないだろう。




今日は部活がオフな為授業が終わったら直接今吉さんの部屋に行くことになっている。
…というかついさっきメールが来た。
時間考えて下さいよ、ばっちり授業中ですだとかもしサイレントにしてなかったらどうするんですかとか、やっぱり俺に拒否権はないんですね等という言葉は今日の日に免じて目を瞑る事にした。





机の中で了解したとの旨のメールを送り、教壇に立ち長々と言葉を綴る先生の話を聞いて(いるように見せかけるために適当に相槌を打って)いると段々睡魔に襲われる。
授業中になんか寝てしまえば放課後まで起きなくなるなんて事は目に見えていたので落ちてきた瞼を擦り込み上げてきた欠伸を密かに噛み殺す。






プレゼント持って来てて良かった、2度手間にならずに済んだな、だとかどうせ放課後会えるならその時に渡せばいいやとか考えつつ再度込み上げてきた欠伸を噛み殺す。
早くこの退屈で仕方ない授業が終わればいいのに、そう心の中で呟いた。







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