らぶらぶアスカシンジ for Gehen Wir!

□ザッハトルテに紅茶はいかが?
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「シーンジ」
「どうしたのアスカ?」
「ケーキ食べよ? 美味しい紅茶も買ってきたから」
「ええ? 本当? 嬉しいな。でもどうしたの急に? 」
「な、何でもないわよなんでも」
「? そう?」


「いただきます。あ、チョコレートケーキ、え、これザッハトルテじゃない?」
「そうよ、私ドイツ人だもの。チョコレートケーキはザッハトルテよ」
「ていうか、ウィーンのケーキなんだけれど」
「いいのよ。ドイツ文化圏なんだから! 何よ、こんな高級ケーキ買ってきてあげたのに文句ある訳?バカシンジ!」
「ま、まさか。すごく嬉しいよ。いただきます。あ、美味しい。紅茶もリンゴのいい香りで、何だかポカポカする。アップルティーではないのに」
「実はブランデー入りよ。カルバドス」
「へぇー、美味しい」
「まああんたみたいなお子様にカルバドスは早すぎるけれどね」


「ねえ、シーンジ」
「何?」
「へへ、ちょっと呼んでみただけ」
「? 何か顔が赤いよ? あ、紅茶にブランデーたくさん入れたんだろ?」
「あんたの紅茶にもよ〜」
「ええ?」
「ねえシンジ」
「何、アスカ」
「私のことどう思ってる?」
「ええ?」
「私のこと嫌い?」
「ま、まさか」
「じゃあ好き?」
「もちろん」
「バカシンジ!そうじゃなくてさ...大人みたいに好きってことよ」
「ええ? な、何言い出すんだよ突然」
「うるさいわね! 今日はバレンタイン! アスカ様があんたのためにザッハトルテ買ってきてあげたのよ? 私のこと好きじゃないなんて返事絶対に、絶対に許さないから!!」
「む、むちゃくちゃだよ。アスカ。あーもう泣かないでよ」
「うるさいうるさい。あんたが煮え切らないから悪いのよ。レイなんかにデレデレして、幼馴染の私のことないがしろにして!」
「ア、アスカ。そんなことないよ」
「ウソ! いつもレイに優しくして、私には絶対見せない笑顔見せて、『綾波は頼りになるね』ってさ。どうせ私はわがままよ。おこりんぼよ、レイみたいにしっかりしてないわよ!」
「で、でもアスカ、僕はそんなアスカが大好きなんだ。どうしていいかわからないくらい、アスカのことが大好きなんだ!」
「へっ?」
「僕だってずっとアスカのことが好きだった。でもアスカはいつも僕なんか頼りにならないとか、情けないとかいってさ、せめてアスカのそばにいたい。世話をしてあげたかったから、今こうして一緒に暮らしているんじゃないか」
「な、何言ってんのよ。面倒みてあげてるのは私よ! あんたほっとけないもの。私がいなければ何もできないバカシンジだもん!」
「アスカ、お願いもう泣かないで。僕はずっとアスカのことが大好きで、アスカの為なら死んだっていいって、本気でそう思っているよ。僕が毎日幸せに暮らせるのは、アスカがそばにいてくれるからだもの」
「バカシンジ、簡単に死ぬなんて言うな! あんたがいなくなったら誰が私のご飯作ってくれるの? 誰がお風呂わかしてくれるの? 誰が私なんか相手にしてくれるのよ。私もシンジだけ。シンジさえいてくれれば、あとはどうでもいい」
「アスカ、僕も同じ気持ちだよ。ずっと僕のそばにいて」
「嬉しい、シンジ」
「アスカの涙、キラキラしている。ううん、アスカは目も、顔も、笑顔も、心も、いつもキラキラしている。まるで宝石みたいに」
「ば、バカシンジ。恥ずかしいこと真顔で言わないでよ。あ、あんただって、まっすぐで一途で優しいところずっと好きだった。幼稚園のときからずっと」
「アスカ...」


「あーら、見せつけてくれるわねえ、アスカ」
「ミサトさんっ!」
「ミ、ミサト! いつの間に?」
「さっきからいたわよ。全く。私のカルバドスもこんなに飲んじゃってるし。少しだけにしときなさいよって、あれほど言ったのに」
「ミ、ミサト!!」
「ええ? アスカ、これミサトさんのだったの?」
「そうよ。シンちゃん。まあ、
うまく言って良かったわね、アスカ。さすが私のアドバイ」
「わーわーわーわー!!」
「ア、アスカ? どうしたの?」
「う、うるさい! と、とにかくあんたは一生私のものよ! 絶対に離さないから!」
「う、うん。喜んで」
「あーら、熱いわね〜。でもまだ中学生なんだからちゅーだけにしときなさい」
「「ミサト(さん)!!」」

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