燈馬君と可奈ちゃんの日常

□このままずっと
1ページ/1ページ

「好きになればなーるほどーねえ、切なくなるよーどうしてー気づいてくれないーのー♬」
「何ですか? その歌?」
「青山テルマの『このままずっと』っていう歌」
「へぇー。なんか切なくなりますね。女の子の気持ちに気づかないなんて」
「そうだよねー」
「僕だったら絶対気がつくと思いますけれどね。そんなに女の子が思ってくれていたら」
「ふ、ふーん。すごいじゃん」
「僕もこの女の子の気持ちわかりますね」
「へっ、と、燈馬君も片恋してんだ、ふーん」
「ええ、あまりにも鈍感なんで困っています」
「と、燈馬君に言われたらおしまいだよね。その女の子も」
「...もういいです」
「へっ?」
「水原さんはどうなんですか? 好きな人は?」
「い、いるわけないじゃん」
「...そ、そうですか」
「な、なんで燈馬君が残念そうなの?」
「...別に」
「まあ、燈馬君の気持ちにその子が気づいてくれるように祈っているよ」
「うまくいくでしょうか?」
「だ、大丈夫よ。あんた変だけれど、顔も性格も悪くないし」
「そ、そうですか。では勇気を出して言ってみます」
「う、うん」
「水原さん」
「な、何?」
「水原さんは、僕のことをどう思っていますか?」
「へっ? な、な、な、どういうこと?」
「僕は水原さんが好きです」
「あ、あの、と、燈馬君」
「水原さんは、僕のことなどなんとも思っていませんか? 」
「そ、そ、そんなこと急に言われても」
「そ、そうですよね。ごめんなさい」
「...で、でもさ、すごく嬉しい。これからも仲良くしてね? と、友達、として」
「そ、そうですか。やっぱり僕のことは」
「ううん、そ、そんなことない。あ、あした! 明日返事するっ」
「嫌です」
「へっ?」
「やっぱり告白やめておきます。もう会うのもやめます」
「そ、そんなことしたらあんたのこと一生恨んでやるー! 女心をもてあそびやがってー!」
「ふふっ。これで明日まで待たなくてもすみました」
「へっ? と、燈馬君?」
「これからもよろしくお願いします。水原さん」
「う、うん。...大好き ボソ」
「...今度はもっと大きな声で言ってくださいね」
「う、うん。頑張ってみる」

可奈ちゃん萌え(笑)

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ