燈馬君と可奈ちゃんの日常

□大人にしてください
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京都祇園の裏道。
「ねえ燈馬君、なんだろうこの店?」
「言わせないでください」
「ははーん。えっちなお店なんだ。待っててあげるから大人になってこれば?燈馬君」
「嫌です」
「あはは、お子様は入れないよね」
「むかっ。じゃあ水原さん。僕を大人にしてください。今日は泊まって行きましょう」
「な、なああ! あんたは友達にそういうこという? 最低!!」
「じゃあ僕の恋人になってください。水原さん。愛しています。大好きです。」
「そ、そんな急に。やりたいだけじゃないの? えっち」
「いいえ。世界中の誰よりも愛しています。何なら婚約してもいいですよ?」
「そ、そんな。私だって...」
「嫌ですか。じゃあやっぱりプロのお姉さんに大人にしてもらいます」
「だ、だめ。そんなの嫌!嫌だよ、燈馬君」
「ご、ごめんなさい。言いすぎました。だから泣かないでください」
「だって、ひどいよ燈馬君!」
「ご、ごめんなさい。水原さんがあんまりからかうからつい...」
「じゃ、じゃあ好きっていうのもウソ? そんなひどいよ」
「違いますっ! 心の底から大好きですっ!」
「ほんと?」
「本当です。なんなら結婚式だけでも挙げて行きましょうか?」
「...それもいいかも」
「え?」
「ううん。なんでもない。さ、東京に帰ろ」
「はいっ!」

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