五十嵐家

□五十嵐家次男の一日
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今日は
私五十嵐家次男
五十嵐 奏斗が
とある一日を
お送りします



「奏ちゃーんスマイルスマイル」

「亮くん煩い静かにして」

「そんなっ!!」



朝早くの亮くんのテンションは
キツイので

お昼から
記録します



芸術大学
デザイン科


「この色に合うのは――…」


教授の話を真面目に聞く

「なぁなぁ」

「……何?」

隣で授業を受けていた赤毛の男の子(笹原)が話しかけてきた

ちなみに
授業中なので小声


「あの文字何て書いてあるか見える?」

「んー?なんだろう」
「38倍」

「「え?」」

突然左側のオシャレ眼鏡をかけた男の子が言った

「あそこに書いてある」

「……ありがとう。え――…と……」

「川口」

「宜しく川口くん 私は五十嵐」

「俺は笹原」

「知ってる五十嵐家次男でしょ?」

「そんなに五十嵐家って有名?」

「そりゃ全員ハーフのイケメンさんだからね」


「あれ!?俺の紹介スルー!?」

「笹原ー煩いぞ静かにしろ」

「えええ――…」

笹原が教授に怒られて授業は終わった






昼休憩

「川口くん一緒に食堂行かない?」

いつもは笹原と二人だけど
授業の時お世話になったし
なんか
おもしろい子だったから一緒に過ごしたいと思った


「いいよ ちょっと準備してくるね」

いそいそと
自分の荷物を取りにいく川口くん




隣で何故か
不機嫌になった笹原

「三人で食べるの?」
「そうだけど…どうした?」

「…………別に」

やっぱり不機嫌だ




食堂に入ると
周りから凄い歓声が聞こえてきた


「お前はアイドルか!!」

隣で笹原が喚く




「相変わらず奏斗くんは人気だねぇ」

振り返ると
教授の中でもかなり人気のある長谷川教授が立っていた


なんでも
長谷川教授は

授業は分かりやすいしルックスも良い
そして
性格も良いときた

そりゃ人気になるわ
「長谷川教授が来られたからですよ」

「はは そうだと嬉しいな」

微笑んできたので
笑顔で返す


「あのっ…奏斗くん!」

私よりも
随分と背の小さい女の子が話しかけてきた

「私っ食べ終わったからここの席使って!」

「ありがとうね それじゃぁ使わせてもらうね」

女の子の後ろにいた二人の女子が
キャーキャー
騒ぐ


顔を真っ赤にさせて女の子は走って行ってしまった



 

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