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□寒い日は。
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〜仁王視点〜
「今日の部活はここまで、それじゃあ解散!!」
幸村君の一言で急いで部室へ誰より一番に着替え終わり、ブンちゃんを置いてクラスに向かう
ガラッ
教室を開けるとむわっとしたヒーター独特の乾いた暖かさと灯油の匂いに包まれた。
「おはようさん、佐藤」
『おはよう、仁王君』
そんな、朝の挨拶を交わし当たり前のように彼女の隣に座るとヒーターのせいでもあろう頬が少しだけ赤くなる。
それから少し談笑をしているとブンちゃんがいそいそと入って来るなり俺の隣に座り話始める。
ブンちゃんが来ると佐藤との会話も自然と終わる。
…彼女を好きに成ったのはいつだったのじゃろうか?
彼女が他の女とは違って色目を使って来ないと、言う事で興味を持ったんじゃった。
そして、冬場この寒い教室を朝が苦手なのにヒーターを付けてくれている事を知っている。
そんな彼女が愛おしく思えて来てた
そして、俺の嫌いな冬場の小さな楽しみ。
(君の隣は、太陽のように暖かくて。何時までも居たくなってしまう。)
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