犬夜叉
□生死の境目
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「風の傷!」
犬夜叉は、妖怪に向けて風の傷を放った。
妖怪の後ろで弓矢を構えて応戦しようとしているかごめがいることにも気づかず・・・。
「ぐはっ」
「ったく手間取らせやがって・・・ん?かごめ!?」
犬夜叉は、かごめが妖怪のそばで倒れているのを間のあたりにした。
「かごめっっ!」
「かごめちゃん!?」
「かごめ様!」
一斉に、かごめのもとへかけよってきたが、かごめは意識を失いかけていて、その側には弓矢が落ちていた。
「大丈夫かっ!かごめ!」
「犬・・・夜叉・・・」
「かごめちゃんっ!大丈夫!?」
「かごめぇ〜」
「しっかりして下さい、かごめ様」
「みゅー」
「止血しないとっ!」
珊瑚が止血をして、楓の小屋へと急いだ。
「どうした?」
「かごめ様が怪我をされまして・・・」
楓は、かごめを横にさせた。
そして、皆の話を聞いた。
「俺がっ、俺が悪いんだ!もしあの時、妖怪の後ろにかごめがいることに気づいていればっっ・・・」
「そういえば楓様、かごめちゃんの容体は?」
「かごめの傷は、幸い命に問題はなかった。だが、傷のショックがあるらしく、いつになったら意識を取り戻すのかはわからん」
「・・・かごめは、もう目を覚まさんのか?」
「そういうわけじゃないよ、七宝。けど、いつ目を覚ますかはわからない、ということだよ」
「同じような事じゃ!どうしてかごめをこんな目に合わすんじゃ!犬夜叉なんか最低じゃっ!」
「落ち着きなさい、七宝。それにしても犬夜叉、お前はどうして気づかなかったのですか」
「・・・うるせぇ!一人にさせてくれ」
犬夜叉は、そういって小屋を出て行った。
「犬夜叉の奴、かごめちゃんが怪我をしてる上に目を覚まさないのに一人で出て行ったよ。あいつ、どういう神経してるんだ!?」
「今日は皆、寝た方がいいだろう。もう寝ようではないか」
結局その日、かごめは目を覚まさなかった。