とある科学の超電磁砲

□貴方の事が心配なんです
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(黒子視点)


「ん?お姉さま、何だか顔が赤いような気が…それに何だか顔色が。具合悪いんですの?」

ある日の朝。

私はお姉さまの様子がおかしいことに気が付きましたの。

どう見ても熱がありそうですの。

体温計は何処に…ああ、ありましたわね。



「んー、そんなに具合が悪いって感じはしないんだけどねー。でもまぁ、ちょっと熱っぽいかも」

「とりあえず体温計渡しますので、熱計ってみては?計らずともありそうですけど」

「ありがと、黒子」



少しダルそうに体温計を受け取るお姉さま。

今日はちょうど休日ですし、一日ゆっくり休んだ方がよさそうですわね。

って、あら。

体温計の音が鳴りましたわね。



「どうでした?お姉さま」

「やっぱり熱あるみたい。はい、これ」

「…見た目より高いですわね」



少なくとも、間違いなく微熱はあるだろうと思っていましたが。

受け取った体温計に表示されていた数字は、【38.0】。

中々に高熱ですの。



「今日はちょうど休日ですし、一日寝ていた方がいいですわね。私も風紀委員は非番ですので、看病なら任せて下さいですの」

「非番、久しぶりだったわよね?折角のんびり出来るはずだったのにごめんね、黒子」

「謝らないで下さいな。私、気にしていませんので。さ、お姉さまはベッドで休んでくださいな」

「ありがとう。…あ、そうだ。寝てるからって変な事したら怒るわよ?」

「流石に病人相手にそんな事考えませんわ。お姉さまは私を何だと思ってらっしゃいますの?」

「スキンシップが激しすぎる変態?」

「黒子のお姉さまへの抑えきれない愛をただぶつけているだけですのに」



全くお姉さまは。

変態じゃありませんの。

そして過度なスキンシップはお姉さま限定ですの。

…最も、本当の私はお姉さまへの想いをどうしていいのか分からず、あのスキンシップを取る事でしか想いを伝えられない臆病者なのですけれど。

そんな事にはお姉さまは全く気付いていないのでしょうね。

とにかく、お姉さまとそんな会話を交わしつつ、私はタオルを濡らしに行ってお姉さまの額にそのタオルを置きましたの。

あとは水や薬なども必要ですわね。

それらを用意しているうちに、ふとお姉さまを見ると、お姉さまは眠っていました。

なるほど、実は相当辛かったんですのね。

お姉さまが眠っている内に、起きたら食べられるようにお粥でも作ってきましょう。

食欲はあまりないかもしれませんが、早く元気になっていただく為にも一口くらいは食べて頂かないと。



「お休みなさいませ、お姉さま。ゆっくり休んで、いつものお姉さまに戻って下さいな」



眠っているお姉さまに一言声をかけて。

私はお粥を作るために部屋を出ましたの。




お姉さまが元気になられたら。

一緒に何処か遊びに行きたいですの。

その為にも、今日の黒子はお姉さまの為に頑張りますの。




fin.
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