ハヤテのごとく!
□気づけば君に恋してた 第1章第1話
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「やほー、ヒナちゃん♡」
「遅いわよ、もう・・・」
「すまんな。それと、今日はハヤ太君も連れてきた」
「ナギがいつものアレで休みだから、一人だったんだ。だから誘った」
ヒナギクたちが話しているのを聞きながらハヤテは、遠慮がちに口を開いた。
「ご迷惑なら構いませんが・・・一緒に食べさせていただけませんか?」
もちろんヒナギクたちに断る理由はなかった。
というよりむしろ、ヒナギクにとっては大歓迎である。
そのためヒナギクは、笑みを浮かべて一言。
「もちろんいいわよ。迷惑だなんて思うわけないでしょ」
「ありがとうございます」
ハヤテも笑顔で返す。
ヒナギクへの、ハヤテのその笑顔を見て美希は、今までにない気持ちを抱いていた。
そして美希は、それが何なのか、
その時は分からなかった。
数日前のあの気持ちは何だったんだろう。
いくら考えても分からなかった。
「おはよー、美希ちゃん」
「おはよう、泉」
・・・相変わらず笑顔だな。
見ている限り、悩みなんかなさそうだ。
でも、泉らしいか。
「おはよう、美希。ヒナ見てないか?」
「ん?見てないけど。いつもならもう来てるのに、今日はまだ来てないの?」
理沙に言われて教室を見回してみたけど、いつもなら既に来てるはずのヒナの姿はない。
生徒会の仕事でもしてるのか?
それなら、十分に考えられる。
というか、他に考えられる事がない。
「珍しいよね。ヒナちゃんがこんな時間になっても来てないの」
「ああ、そうだな」