偏った書庫
□ごあいさつ
1ページ/9ページ
今日はちびっこアキラ君のおはなし。
「おがたたんっ!いらっしゃいませ」
ぺこりっと小さな頭を勢いよく下げる。
「お邪魔します」
その様子があまりにも微笑ましくて思わず顔が綻ぶ。
「また新しいご挨拶を覚えたの?」
「はいっ」
と言って嬉しそうに笑っている。
俺は子供なんて、嫌いなんだが。
この子だけは特別だ。
「ねーおがたたん」
何だか恥ずかしそうに上目で聞いてくる。
「きょうもいっしょにあそんでくれる?」
「あぁ、いいよ」
小さい頭を撫でてやると、じゃあ先いってるねっ!とバタバタと走って行ってしまった。