臨也受け小説

□切ないよ・・・。
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「ありがと。」
「なんで怒ってんの?」

 少しムスッとしながら、俺は紅茶を受け取った。シズちゃんは猫舌らしく、いきなり口を付けたため、目を涙でうるませていた。

 「別に。怒ってないよ?俺がそう簡単に怒ると思う??シズちゃんじゃないんだからさ・・・。」
 「おい。手前、何言ってんだよブチ殺されてえか。」
 「ははッ、喧嘩って言うか殺し合いなら外でやってよね!セルティとの愛の巣が血生臭くなるから・・・!」
 「えッ!?」
 「うぉッ・・・!?」

 なんなんだ新羅は。大人二人を平気で押し出したぞ。しかもシズちゃんでさえも・・・。

―実はアイツが最強だったりして。

―あれか、愛のためならなんとかって奴か。



 「まぁ、シズちゃん、今日はよく切れなかったね。」
 「まぁな。別におこる理由も見当たらねえし。そもそも切れたくねえし。今日はもう帰るわ。」
 「あっそ。じゃあね」

 自分では冷たくあしらうが、心の中では離れたくないという気持ちでいっぱいだった。
溜息をつきながら、シズちゃんが向かった方向とは逆方向に向かうと・・・。

「あ、れぇ?」
「お?なんで手前こっちに・・・」

 何故か、体が引っ張られて、シズちゃんのほうへ引き寄せられていった。

「待ってッ!?ちょ、これ・・・まさか・・・新羅ッ!?」
「はぁ!?ちょっと、一回戻るぞ!」

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 新羅を問いただすと、先ほどの紅茶に何か薬を入れたらしい。その薬は、二人の人間が磁石のように、NとSの役目をしてしまうのだった。

「ったく・・・。新羅の奴・・・で?これからどうする??」
「えッ!?あ、そうだねぇ・・・」

 正直、俺は焦っていたが、それよりも嬉しさが大きかった。

 だから、こんなにも最高で、もっとも切ない選択をしてしまったのだろう。

「一緒に、住まない?俺の家で。」
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