パロネタ(イザシズ、シズイザ、新羅受けあり)

□ヘンゼルとグレーテルパロ
1ページ/3ページ

 俺は平和島静雄。そして今一緒に歩いているのが岸谷新羅。
 俺達は義理の兄弟で、俺の両親の死と同時に新羅のうちに引き取られた。
 その両親も、母は義理の母らしく、父が死んだあとは両親とも全くの他人になってしまった。
 そんなわけで―・・・俺達は邪魔者扱いされ、両親の子供とは全く別の扱いをされていた。
 そして毎回、俺がキレて、新羅が必死になだめる―・・・はずもなく、にこにこ笑いながら見ている。
それが―遂に、我慢の限界だったらしく、
家を追い出された。
本来ならば、泣きながら許しを乞うはずだが、俺達は笑顔でスキップしながら、家を出た。
 もうあの家はうんざりだったのだ。
行くあてはあまりないが、どうにかなるだろうと思っていた。
 (一応こいつら6歳設定です)
そして森の中を歩き、一軒の家を見つけた。
その近くから、甘いにおいがした。
「し、新羅!あれ、おかしの家!!」
俺が目を輝かせながらいうと、新羅はあきれてものがいえないというように、
「あのさぁ、いくらなんでもそれはないよ・・・。たとえあったとしても、人の家だよ?
人のお菓子を勝手に食べるようなものだ、やめておきなよ。」
「うっせぇ。長くて何言ってんのかわかんねぇんだよ。」
「全く君は・・・あッ!ちょっと何食べてんの!?」
俺は新羅がしゃべっている間に、クッキーを一枚剥がして食べた。
「新羅!これ・・・ウマい!!めちゃくちゃ美味しいぞ!!」
「おい・・・ちょっと静雄。やめとけって・・・あ。」
「黙ってろ・・・ん?」
新羅が何やら声を上げたと思うと、ドアから人が出てきた。
「あ・・・すみません、弟が、勝手に手をつけてしまって・・・。」
「ご、ごめんなさい・・・。」
二人揃って頭を下げると、この家の家主は、
「いいよいいよ別に。こんな家、珍しいだろう?しかも、君たちはまだ幼い子供だ。
思う存分食べなよ。あ、家の中にプリンとかあるよ?良かったら中に上がる?」
「いいのか・・・?」
「ちょッ・・・あ、すみません、では、お言葉に甘えて・・・。」
「どうぞどうぞ!」
新羅も流石に腹が減っていたのか、大人しく中へはいって行った。








―ここまで、作戦通り。
今まで、俺が君たちのことを観察していたの、気付かなかったのかなぁ??
みすみすと部屋に入ってきてしまうなんて、
ほんと単細胞!
新羅のほうは、頭がきれるみたいだけどね・・・。
まぁさすが6歳児というところか。
このお菓子の家も、両親の不幸も、全部俺の仕業さ。
君たちが―欲しかったんだよ。
「さぁさぁ、ゆっくり食べな」
「う、うまい!!!」
「ほんとだ・・・。」
実はあのプリン、睡眠薬を混ぜてあるんだよ。気付かないよね、流石に。
「ところで、君たちこんな山奥にきちゃって、どうしたの?家の人心配するよ?」
「・・・あ、いいんです、別に、親に今日捨てられたばっかなんで」
静雄がプリンを頬いっぱいに詰めながらいう。
本当に全く気にしていないようだ。
「・・・!そうなのか・・・大変なんだねぇ。じゃあ、行くところもないんじゃない?」
「え、まぁ・・・。」
「そりゃぁそうですよ、親は何も用意してくれなかったんですからね。」
「じゃあさ・・・俺の家に住まないか?」
「え・・・いいんです・・・かッ!?」
「しんら・・・俺、眠い。」
「ぼ、僕もだよ・・・」
「いいよ、疲れてるんだろう。ゆっくり休めばいい。」

そういって二人は、眠りについた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ