SUNNY&MOON

□03.再開
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「拓也!!」


もう一度、大きな声で叫んでみた。すると拓也はこちらのほうをゆっくりと振り向いた。


「紅実…紅実か!?」


「うんっ、そうだよ!久しぶり!!」


二人で駆けより再開の意味を込めて握手を交わす。


“トクン…”


ふいにあたしの胸が高鳴る。


「ねえ…」


「あのー…」


すると、拓也の後ろにた金髪の女の子と悠魅がほぼ同時に口を開いた。


「その人って、紅実ちゃんの知り合い?」
「ああ、うん。あたしの、前の学校のクラスメイトだったんだ。―拓也、この子は、あたしの親友の悠魅。」


「よろしくな!」


拓也はそう言って笑顔を向けた。


「えっ、拓也と紅実ちゃんってクラスメイトだったの!?…なんだぁ。」


金髪の女の子はそう言ってため息をついた。


「…なんだよ。」


「いやー、ちょっと…」


拓也の言葉に対して、女の子は意味深に笑ってごまかした。


するとその子はあたしたちに顔を向けた。


「紅実ちゃんと悠魅ちゃんだよね?あたしは織本泉!よろしくね!」


そう言って手を差し伸べられた。あたしたちは握手を交わす。


すると泉の後ろからひょこっとあたしたちより年下の男の子が顔を出した。


「僕、氷見友樹」


あたしたちは友樹とも握手を交わした。


「そういえば、ボコモンはどこ行ったんだ??」


「輝二たちが他の車両にいるからって呼びに行ったわよ。」


「え、輝二…!?」


悠魅は少し驚きの声をあげた。


「え、悠魅、輝二のこと知ってるのか?」


「え、うん…「おーい、輝二ハンたち連れてきたハラよー」


すると向かいの扉が開き白い物体?生き物が叫んだ。


「「…きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」」


あたしと悠魅は思わず大きな声をあげた。その声に白い生き物はのけぞった。


「アイタタタ…なんじゃい!」


「な、な、何これ・…」


「これじゃない、わしゃボコモンじゃ!!」


「…ボコモン??」


「ボコモン、拓也たちは…」


するとボコモンとかいう生き物の後ろから青いバンダナをした男の子とその子によく似たもう一人の男の子、体格のいい男の子が後ろから出てきた。


「悠魅…!?」


「あ、あの、えと、久しぶり。」


悠魅が苦笑いを浮かべながら青いバンダナの子(輝二…だっけ??)に手を振った。


「なんでお前がここに?」


「…ああああああああぁッ!そうだよ、なんでデジタルワールドにきたんだ?」


輝二の言葉に拓也は大きな声で叫んでからあたしたちにたずねた。


あたしたちはみんなにここまでやってきた経緯を話した。
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