テキスト1
□ゆうがすき!
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「うおっ!コムイ発見!!」
ふとラビの声が聞こえて『ん?』と、振り返ると中庭で遊ぶ二人が見えた。
「ラビ!神田くん!」
と、手を振ると二人は駆けてきた。
まぁ、神田くんはラビに手を引かれて渋々といった感じだったけど。
「あのね、コムイ。俺達ひなたぼっこしてたの〜!」
「おぉ、そうかい」
ぬいぐるみを抱き寄せて、そっぽを向く神田くんとは対照的に、元気に話し掛けてくるラビ。
「ん?ここどうしたの?」
そのラビの左頬が赤くなっていた。
活発なラビの事だから、遊んでてぶつけたのかな?と思ったのだが、
「えへへっ、ユウにチューしたら殴られた〜」
と、ラビは笑顔で言った。
「あららら…」
子供は愛情表現がストレートだね〜。
でも、神田くんにキスしたんじゃ殴られるわ…。
「ラビは神田くんが好きなの?」
そう聞くと、ラビは即答した。
「うん!ユウだいすき!」
「……///」
その言葉を聞いた神田くんは、真っ赤になった顔をぬいぐるみで隠した。
なんか、子供のストレートさっていいよね。
そう、思った昼下がり。