猫太郎の作文…2
□jealousy
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「本当に本当にお会いしたかったんでス、アルフォンス様Vv」
まだ幼さの残る白い頬をこれ以上ないくらいに赤らめて…少女は幸せそうに微笑んだ。
遠い最北の大地で果たした再会。
傷の男…キメラ…北方司令部…様々な出来事が絡み合い幾人もの人物を呑み込んで行く中でこうして居られるのもほんの数時間だろうが、それからというもの…少女は恋焦がれる王子から絶対に離れようとはしない。
「メイ、冷たくないの?」
「えぇ もちろんですワ。アルフォンス様Vv」
ぺったりとその小さな体を何倍も大きな鋼の鎧に寄りかからせて満足そうに笑う。
「………」
その光景を遠くでただ無言で見つめ続けるエドワードの姿に、ウィンリィは何処までも意地の悪い微笑みを浮かべた。
「…仲良しよねー、あのフ・タ・リVv」
「………」
きっとアルフォンスが鎧の姿ではなく、14歳の少年の姿だったなら…さぞやお似合いの姿だったのだろうと思わざる得ない。
黒髪の東洋系少女と金髪の少年か…。
うん、お似合いたわ。
一人で納得した様子でうんうんと勝手に頷いていると、ろくでもない事ばっか考えてんじゃねぇとばかりにエドワードがこちらを睨み付けている。
「あら、アルフォンス様? こんな所に汚れガ…」
ふきふき
「ありがとう、メイ」
「いえ、妻として当然デス♪」
『妻』…今、『妻』って言ったか、あの豆女!!!
「…………」
「人殺しみたいな顔してんじゃないわよ」
「だ、誰が!!」
「あんたが」