空の果てに咲く

□追悼
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少年 Y.A.の追悼
Y.A.くん(14)の遺書の全文
名前の部分はイニシャルに修正済み


これが最初で最後の手紙になるだろう。もっとも、これを一番読んで欲しい君はもう居ないのだけれど
Y。私のY。君には色々と辛い思いをさせてしまったね
君は私の代わりに、なんて沢山のものを奪われた事だろう
そして私も、君から自由を奪い、親友を奪い、挙句、君の存在まで、こうして奪ってしまった
本当にすまないと思っているんだよ。こんな私の言葉を信じろと云うのは無理があるだろうけれど
Mさんに会って、少しだけ、君の話をしたよ。Mさんは泣いてしまった。君はきっと、自分が殺された事よりも、Mさんを泣かせた事に怒るだろうね。君はそう云う子だ
償いになるとは思わない。これはただの私の我儘だ。嘗て母の腹でそうしていたように、君の隣で眠りたいんだ
こんな事になるなら、私達は、別れない方が良かったね
さようならY。愛しているよ




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