空の果てに咲く
□貴女に捧ぐ追悼詩
1ページ/1ページ
命なんて 脆く儚い
でも
だからこそ
抗って 生きて いこうとする姿は美しい
──死ぬ迄一緒、なんて約束
しなきゃ良かった
だって俺は
お前の死を受け入れられない
死ぬ迄一緒、って事は
死んだら、依存しちゃいけねぇんだろ?
その証拠に
お前は最期に
笑って、言った
もうお別れ
楽しかったよ
ありがと
それから
──サヨナラ
サヨナラ、なんて
俺は
そんな言葉、紡ぎたくない
でも
お前が望むんだ
俺は
言うしか、なかった
──サヨナラ、と
握ったお前の手が
俺の手から滑り落ちた
お前の顔が
あまりにも幸せそうな表情だったから
俺は
涙の代りに
笑むしか、なかった
約束の所為で
俺は泣けない
──嗚呼、後悔ばかり
約束も
言葉も
約束とサヨナラの代りに
愛してる、と
言えば良かった