短編的資料集
□子犬のプレリュード
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『土よ…汝の力求むものここにあり…アース・デルベルト!!』
何事かと思い顔をあげると自分を追いかけていた2人が泥の塊に捕らわれて身動きとれなくなっていた。
「大丈夫?」
勇二「煤I?」
声の主は茶色っぽいオレンジに虎柄の毛皮をもつ獣人の少年だった。
『なっ…テメェ!』
「あ、お巡りさ〜ん♪」
少年が路地裏の出入口に向かって手を振る。出入口には自転車で巡回中の警察官がいた。
その後、恐喝容疑で警察官に連行。
勇二も落ち着いたら事情聴取の為交番に来るように言われた。
「災難だったね〜どこも怪我してない?」
勇二「…」
少年が問いかけても勇二は答えない。
「ん〜…」
少年はしばらく考え、そして何かを思いついたように立ち上がった。
「僕は聖梁高校魔戦科1年生のたっくん♪ヨロシクね♪」
たっくんは勇二の目の前に立ち強引に握手して自己紹介をはじめた。
勇二「煤I?」
初めてのことに驚く勇二は戸惑い呆気に捕らわれた。
たっくん「…ん〜、ちょっと唐突過ぎたかな〜ι」
頭を掻きながら苦笑するたっくんに少し警戒心がとけたのか勇二は少し落ち着いたようだった。
たっくん「あ、僕もう行かなきゃ…君、一人で大丈夫?」
勇二「…ぇ…ぁ…」
勇二は本当は一緒に行ってほしいのだがそれを言い出せずにいた。
たっくん「…よし、やっぱり一緒に行こう♪」
勇二の心情を察してかたっくんは一緒に行こうと言い出した。