≦×ω×≧
□違うあの人…
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ーーー深夜
勇二は自分の布団に誰かが入って来たような違和感に目を覚ました。
勇二「……先…輩?」
先輩の性格が甘えん坊なのは良く知っている。
だから、自分の布団に潜り込んで来たのかと思った。
しかし、そこにいたのは…自分が知っている先輩ではなかった…
?「なかなかいい体してるなぁ…」
勇二「…煤I?」
いつもの先輩と違う低く唸るような声。
しかし、ぼんやりと見える頭の虎縞は確かに先輩のものだった。
?「お前の大好きな先輩なら、俺の中で寝てるよ…」
勇二「……?」
全く状況が掴めない勇二。
すると声の主が布団をめくり立ち上がった。
声の主はまさしく先輩だった。
しかし、どこか違う…心なしか背や体格が一回り大きい気がする。そして何より、暗闇だというのに瞳が紅く輝いている。
?「そうか…俺の事は聞かされてないんだよなぁ…俺は紅…」
勇二「…く…れない?」
紅「そうだ…」
勇二「…先輩は…二重…人格?」
紅「違うな…二重人格は精神が分裂しているが、俺は分裂した精神じゃあない…」
勇二「…精…霊?」
紅「それも違う…まあ、そんなことはどうでもいい…」
一通り自己紹介すると紅は勇二を押し倒した。
勇二「…煤I?」
紅「抵抗はしないよなぁ?こうなることをお前は望んでいただろ?」
勇二「…!?」