≦×ω×≧
□違うあの人…
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…僕は…あの人が…好きだ…
…あの日…僕を…助けてくれた…あの人が…
…優しくて…強くて…明るくて…
…僕とは…全然違う…そんな…あの人が…
…好きだ
その日、勇二はたっくんと一緒に戦闘訓練として、コンタンス南南方区の樹海に来ていた。
たっくん「にゃんにゃん♪」
勇二「…///」
変な鼻歌を口ずさみながら歩くたっくんの後ろを勇二が黙ってついていく。
戦闘訓練に来ているとは思えない雰囲気だ。
たっくん「…(ピタ」
勇二「…?」
たっくんの動きがとまる。
勇二がどうしたのかと疑問符を浮かべてると、たっくんがいきなり炎刃刀を振った。
ザシュッ!
「ピギィィィィ!」
肉が斬れる生々しい音と共に奇怪な悲鳴が聞こえた。
勇二が斜め上を見上げるとツタ状の触手を伸ばした植物型の魔物が触手の切断面から紫色の体液を流しながら苦しんでいた。
勇二「…煤I」
勇二は少し取り乱したが持ちこたえ、召喚呪文を詠唱し始めた。
勇二「…炎の証…受けし…者…我…汝の名…呼ばん…イフ・リート!」
勇二の後方の空間から燃え上がった炎が魔法陣を描き、その中心から空間が広がり中から燃え上がった鬣をまとう角のある獅子が姿を表した。