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□Merry Christmas! -night-
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「あっ、あっ…はぁ、っ」

まだ指だけしか入れられていないのに、自分の痴態を想像するだけでどうにかなりそうだ。
酔いが回っているのは、琉稀だけじゃなかったのかと今更ながらに思う。
しかし、後少しで達するという時になって琉稀は指を引き抜いてしまった。

「…ぃ、や…」

追い縋るように、譜迩は涙に濡れた視線で琉稀を見る。

「かわいいよ、譜迩…」

ぼやけた視界に映った琉稀は欲情の色を含んだ微笑でそう言うと、シーツを握り締めていた譜迩の手を取って自らの肩に置いた。
そして覆い被さるように譜迩を抱きしめると、腰を掴んで一気に奥まで身を沈める。

「―はっ、ぁあ…ッ!!」

貫かれる衝撃で、譜迩の脳内は一瞬、真っ白になってしまった。
キツく締まった内壁に、琉稀が苦しげな吐息を吐く。

「はっ、それはヤバいよ、譜迩…」


苦笑混じりにそう言って、琉稀は譜迩の眦に零れる涙を唇で拭い、唇を吸った。
もう、譜迩には羞恥心など感じている余裕すらない。
発する言葉を考えることも出来なくなっていた。
ただ、抱き締めてくる琉稀の温もりをもっと感じたい、それだけだった。

「…る、き…っ」

名前を呼ぶ。
譫言のように、何度も何度も。
琉稀はゆっくりと律動を始める。
内壁は琉稀の形そのままに広げられて、それが動く度に譜迩の喉から押し出されるように喘ぎ声が出た。
前立腺を擦られて、悶えるような快楽が脊髄を支配し、脳内はどろどろに溶けてしまったのように、琉稀だけを…。
声を抑えるだとか、そんなことなど考えられなかった。
貪欲に琉稀が与える快感だけを追う。

「…っ」

譜迩は無意識に琉稀の肩に爪を立てていた。
もう、いく、と思った瞬間に、琉稀が深く口付けてくる。

「ん、ん、―ッ!!」


舌を吸われるのと同時に体の最奥を突かれて、譜迩は体を仰け反らせながら達した。
体内に熱いものを感じるのと同時に、譜迩の意識はぷつりと切れてしまった。


くたりと意識を失った譜迩の額に張り付いた髪をかきあげて、琉稀はそこに口付けを落とした。
汗で湿った髪を何度も梳いて、気を失ってしまった譜迩の顔を眺める。
いつも無理をさせている気もするのだが、コレばっかりはどうしようもないのだから仕方がない。
琉稀はとことん自分に忠実なのだから。
荒かった呼吸が安らかな眠りに変わった頃、琉稀はもう一度譜迩を抱き締めて耳元で囁く。

「好きだよ…」

眠っていても聞こえるのか、譜迩は小さく身じろいだ。
面と向かってはなかなか言えないから、こうして眠っている相手に言うのは狡いのかもしれないが、こればっかりはどうしようもない。
琉稀は、とことん天の邪鬼なのだから。

















Merry Christmas!

2008.12.25
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