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□月光10
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二つの紅が、譜迩の眼に焼き付いて離れない。

机の上の紅と、アサシンが持っている紅は同じ色をして譜迩の眼に映り込む。

瞬間、鮮やかな記憶がフラッシュバックした。




血まみれで教会にやってきた銀髪の少年。
銀色の髪に空色の眼をした綺麗な少年だった。
物心ついたころから孤児院という場所に居た自分にとって、新たな子供がやってくる事はそう珍しい事ではなかったが、こんなに綺麗な銀色の髪を見たのは初めてだった様な気がする。

『アオイ ルキくんだよ。みんなよろしくね』

セラフィスが言う。


ルキ…ルキ…。


『…じゃあお願いしなよ。ルキ、助けてって…』



ルキ…銀髪の、少年…。



譜迩の瞳から、大粒の涙が零れた。














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