連載

□砂上の唄6
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「えぇ。やっとね…私の言うことならなんでも聞く可愛い人形が出来ました…」

カグヤはそう言って、紅夜と同じようにその頬を撫でる。

「全てはあなたの後ろ盾があったお陰です」
「…俺はたまたまアンタが欲しがってたコイツが紺碧にいたから手を貸してやっただけだよ」

紅夜は嬉しそうにカインを抱き締めるカグヤに向かってそう言い放った。

「ギブアンドテイクですよ」

カグヤも良心から紅夜に手を貸したわけではないという意味を込めて応えれば、紅夜はすっと目を細めて言う。

「何時までも愛でてないでさっさと使え」
「言われなくともそうしますよ。私も成果を試したいんでね…」

カグヤは慇懃無礼にそう応えた。
紅夜はそんなカグヤの態度に面白くないといった態度で鼻を鳴らすと、現れた時と同じように暗闇の中へと消えていった。

「さぁ、カイン。お仕事の時間だよ…」

カグヤがカインの両頬に手を当ててそう言うと、虚ろだったカインの瞳がカグヤの顔を捉えた。

「仕事…?」

少しだけ首を傾げてカインが問う。
カグヤはそんなカインの額に自分の額を押し当て、

「そう。お前の力を見せてくれ」

と呟いたのだった。














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