とある
□強引なお姉さま
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「黒子、私たち付き合ってみようか」
「ふえ?」
愛しい人のありえない発言に思わず間抜けな声をだしてしまった。
「お、お姉さま、今何とおっしゃいましたの?」
「だから、私とお付きあいしませんか?」
「お姉さまと…誰がですの?」
「アンタに決まってるじゃない。」
「出掛けるのに付き合って、とかそういう意味ではなく?」
「私と交際しませんかって意味。」
黒子は口をパクパクさせて何か呟いている。
うるさいので、自分の顔を黒子の前にずいっと近づけてみた。
「おお、お姉さま///ち、近いですの///」
「近づかないとキスできないでしょ?」
「き、きす!!??」
「アンタこの状況で他に何すんのよ」
「お…お姉…///さま……///」
唇と唇が触れたと思った瞬間、目覚ましの音で目を覚ました。
ぱちっと目を開けると、目の前に赤面したお姉さまの顔が。
状況がわからず、目をぱちぱちさせていると、
「は、はやく起きなさいよ!///」
とおっしゃって、顔をそらされた。
しばらくして頭がはたらいてくると、あれは夢だったのかと気づき落胆する。
でも…微かに唇に暖かい感触が残っている気がするのですが……
きっと気のせいですわね…。