魔法少女リリカルなのはStrikerS〜Paradise box 〜クロニクル

□第七話 恐怖の妹
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ほまれ
「ん…ん?」
どれだけの時間が過ぎたのだろうか。ほまれはそう思いながら目を覚ました。ここは医務室かな。体が怠い。限界まで運動をした次の日の時のように。ふと目を横に向けると、自分の横になっているベッドに寄り掛かるように眠っている隆一の姿があった。
ほまれ
(杉?…何してんのよ…)
すると、部屋の扉が開く。そこから一樹が入ってくる。
一樹
「ん?あ〜佐々木、起きたか」

ほまれ
「鳴?」

一樹
「まったく、運がよろしいことで」

ほまれ
「え?」

一樹
「ロストフィーバーなんて使おうものなら死ぬぞ普通。…ほんと、隆一がいて助かったな」

ほまれ
「…」
黙って隆一の方を見る。
一樹
「お前が倒れてからずっと看病してたんだぞ。まぁロストロギア封印して一日起きてりゃ疲れも溜まるか」

ほまれ
「そう…ん?一日?」

一樹
「あぁお前が倒れた1時くらいから丸一日半経ちまして、現在次の日の午後10時でございます」
疲労困憊の体を無理矢理起こして、時計を見ると、それには短針が10を指している時計があった。外を見るとそこは真っ暗闇。
ほまれ
「う…そ…」

一樹
「まぁさっきも言ったがそれだけで済んだ事、マジで運がいいことなんだから、隆一に感謝でもしとくんだな。そうでなくても自分の私事で周りを危険に晒したんだからな」

ほまれ
「…」
すると、横で眠っていた隆一が目を覚ます。だが頭が起きてないのか、今にもまた眠りに落ちそうだ。
ほまれ
「あ…杉…」
隆一
「ん?…あ〜起きたんだ」
すると、ふと立ち上がり
隆一
「ダメだ。眠い…起きたならいいや〜」
そう言って、フラッと部屋から出ていった。
ほまれ
「…何、今の…」

一樹
「寝ぼけてんだろ。初めて見たけど。…なぁ」

ほまれ
「何?」

一樹
「いや、お前は一つ勘違いしてるみたいだから言っといてやるよ。隆一は別にお前が苦手だから避けてたんじゃねぇぞ。あいつは、お前が女だから避けてんだよ」

ほまれ
「はっ!?」
衝撃の事実に耳を疑う。
ほまれ
「女が苦手って、なにそれ!?だってそれならなのはさん達だって女じゃない」

一樹
「ん?そうだが」

ほまれ
「そうだが…じゃなくて、なんであの人達は大丈夫なのよ!?」

一樹
「…そう見えるのか?」

ほまれ
「は?」

一樹
「俺から見たら、ずいぶん距離を置いてるように見えるが」

ほまれ
「え…」

一樹
「まぁ話を戻すと、女が苦手って事だけど、実際俺もあんまわかんねぇ。出会った時からそうだからな」

ほまれ
「そうなの?」

一樹
「あぁ、あいつを初めて知ったのは中1だな。同じクラスだったからな。そんときは今より酷かったな。女どころか人を寄せつけないってくらい暗かったからな。ここまで仲良くなったのが奇跡なくらいだ」

ほまれ
「よくそんなやつに話し掛けたわね」

一樹
「当時の目標がクラス全員と仲良くなることだったからな!」

ほまれ
「あ…そう」

一樹
「それで俺を仲介して男子とは仲良くなってきたんだが、女子とは全然ダメだったな。理由を聞いてもそれには触れないでくれの一点張りだったからな。予想では昔に女のことでトラウマがあるって線だが…どうなんだろうな」

ほまれ
「…」
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