黒バス/長編/今吉 T
□第3話
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朝遅刻しかけた為、朝食はおにぎり1つという悲惨なことになった為、三限終了後に持ってきたクッキーを頬張る。
だいたい何故目覚ましがならなかった。
朝床に落ちていたのを見たら多分落ちた拍子に電池が抜けたんだろう。
1時30分で針は止まっていた。
電池探してる余裕なんかあるか。
「名前、1枚くれ」
「貴重な食料を誰がやるか」
「サンキュー」
「聞いてた!?」
「あ、美味しいねこれ!!」
「アンタもか!!」
大輝とさつきにクッキーを奪われる。
いったいどうして私の話を聞かないんだ。
無視して食べ続けるのを見てたらバカらしくて、四人で食べることになった。
…四人?
「うまいなコレ」
「…どっから来たんですか今吉先輩!!」
「ん?用事あって来たんやけどなんや楽しそうやったから輪に入りたなってん」
「授業遅れますよ!!」
「大丈夫大丈夫。チャイムなり始めに走り始めたらギリギリセーフや」
さすがバスケ選手、足が速いと便利だ。
私なら完璧遅刻して教師に叱られるのがオチだな。
鞄からグミを出して食べることにした。
「よこせ」
「バカ言わないでグミはあげないわよ」
「よこせ」
「…ちっ」
仕方ないから一粒やった。
足りないとか言ってたけど聞こえないふりして食べ続けた。
先輩も欲しいっていうから上げたら喜んでた。
「せや、用事あってん。ワシ名字のメアド知らんから教えてくれ。部活の連絡まわせへんねん、知らんから」
「あ、すみません…」
ケータイを出して赤外線で送った。
チャイムがなり始めた為、ダッシュで出ていく先輩。
1年生の中に3年生ってのはやっぱり目立っていて、何だ何だと皆が私たちと先輩を交互に見ていた。
授業が始まり暇になってきた。
眠くて眠くて仕方がない。
先生が忘れ物を取りに行ったので皆一斉に喋り出す。
私はケータイを開いた。
新着メール一件。
件名
主将やでー
本文
暇や
…なんじゃそりゃ。
しかも授業開始から20分後だし。
授業中じゃないのかな??
一応返信。
件名
名字です
本文
授業中じゃないんですか??
私は今先生がプリント取りに行きました
するとすぐに帰ってきた。
どうやら授業中にケータイをいじっているらしい。
え、受験生ですよね先輩?
だけどもう先生が戻ってきたのでケータイをしまって授業に臨んだ。