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□お弁当
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4時間目の授業が化学で、実験室に移動だった私は教室に戻れば大輝がいて、私の席で突っ伏していた。

優しい私は彼氏様を起こして差し上げようと思って近寄ってみたが、私から優しさは消えて殺意が芽生えた。



「ちょっと大輝アンタ何してんの!!」
「あ゙?」
「返せ!!今すぐ返せ!!」
「無理。おやすみ」
「起きろぉおぉぉおぉ!!!!!」
「いって!!」



持っていた化学の教科書とノートと資料集を振りかぶり頭を叩く。
3発叩いたところで私の手をつかみ、教科書類を取り上げられた。

睨み付ける大輝と涙目になりながら睨み付ける私。



「俺を殴るなんざいい度胸してんなコラ」
「ならアンタこれ何なのよ!!」
「あ゙?」



ビシッと指差した私の机の上には四角い空の箱が。
キレイに何も入っていない四角い空の箱が。

もう一度言おう。
私の机の上には四角い空の箱が。

おわかりいただけただろうか。
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