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□バレンタイン
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そのあと暫く私の目を見つめていたが、耐えきれなくなったのかいきなりしゃがみこんだ。

そのまま顔を渦組めてまた動かなくなった。



「涼太?」
「………」
「ごめんね?」
「…俺すげぇ待ったっス」
「ごめんね?」
「………」
「チョコあげるし何でも言うこと聞いてあげるから…ね?」



するとスクッと立ち上がり、「チョコ」と私に向かって言う。

私は壁際から自分の席へと向かい鞄を机にあげると腰に回る腕。
私の肩に顎を乗せて鞄からチョコが出てくるのを待つ。



「はい」
「…開けてほしいっス」
「はいはい」



カサカサと小さな音を立てて開かれた袋の中には小さなチョコレートがいくつか入っている。

まだかまだかと待ちきれないのか、またギュゥッと強く抱き付く。
開けて涼太の顔の前に出せばぷるぷると首をふる。



「口移しがいいっス」
「はぁ!?やだよ」
「言うこと聞いてくれるんじゃなかったんスか?」
「だから袋開けてあげたじゃん」
「それだけ!?」
「ほら、あーん」



そういえば素直に口を開けて待つ涼太。
中に方に放り込めば嬉しそうに私にすりよりながらもぐもぐしている。

私も食べようと1つ摘まんで口に運ぼうとした。



「んー!!」
「?どうかした?」
「んー!んんー!っ、ダメ!」



一生懸命もぐもぐしてから飲み込み口を開いた瞬間、ダメだと騒ぎ出す涼太は「あ、あ、」とまた口を開けてチョコレートを待つ。

とりあえず口にまた放り込めばものすごい勢いでもぐもぐし始めあっと言う間に飲み込んだ。



「全部俺のっス」
「…食べちゃダメってこと?」
「せっかく作ってくれたんスから…俺の」
「はいはい」



そう言いながらまたすりより「チョコ」と呟く。
また袋から摘まんで口の前まで持っていくとまた素直に口を開いた。
嬉しそうに食べる涼太の頭を撫でるとまたいっそう嬉しそうにニコニコしていた。





(ねね、逆チョコ欲しいっスか?)
(え、あるの?)
(あるっスよ!)
(…どこに)
(ね、ちゅーしよ?)
(はぁ!?いらな、ちょ、近、)





・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:

一度抹消してしまったので記憶を便りに書きました…

多分違ってるとは思いますがごめんなさい(><)
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