小説

□当然です。
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「つーかさ、」


よく晴れたある日のお昼休み、いつものように屋上で古市と昼食をとってたら、いきなり話を切り出された。


「何もないわけ?」
「は?何が?」


何の事かさっぱり分からないが、古市が大袈裟ともいえるくらいにため息をつくものだからイラッとして殴ったらベル坊が歓声を上げた。


「で、何の事だ?」
「…お前が羨ましいよ、本当」


だから何なんだよ、何が羨ましいんだ?
またため息をつく古市にイライラしながらも次の言葉を待った。


「よく考えてもみろよ」
「はぁ…」
「一つ屋根の下!男と女が!!一緒に住んでるんだぞ!!?」


ぜぇぜぇ、はぁ。


叫び終わって呼吸を整える古市に対して、俺は更に首を傾げることになる。


「そりゃ姉貴とかもいるしな。つか、お前も妹いるじゃん」
「って違ーーーうっ!!」
「うるせぇよ古市」


何が違うんだ。
そう言おうとしたら、ビシィっと指を指され、思わず口をつぐんでしまった。


「あのな、そーゆー関係じゃないとはいえ、妙齢の男と女が一緒に住んでるんだぞ?お前よく我慢出来るよな!」
「みょ、…れ…?」
「“妙齢”だ馬鹿!」


なんだ、“みょーれー”って。初めて聞いたぞ。


「もういいよ…」


面倒くさい…
一気に力を使いすぎて脱力する古市。


「そうか?んじゃ気にしねぇ」
「お前が羨ましいよ、いろんな意味で…」


さっきから何なんだ古市の奴。うるさくなったり落ち込んだり…案外暑苦しいやつだな。

……と思ったら、余計に暑くなった。

































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