小説

□優しくない世界
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「あいつ…どうしたんだ?」


昨日の雨でジメジメしたある日の朝、フラフラと左右に揺れながらも、腰を押さえて前に進む男鹿を発見した。…あ、電柱。


「いって!!なんでこんなとこに立ってんだ、あ゛ぁ゛!?」
「何言ってんのお前!」


理不尽すぎる言葉に思わずツッコミを入れると、ゆっくりと振り向かれた。


やべ、めっちゃ機嫌悪い……


声をかけてしまった自分はなんて馬鹿なんだ…
こーゆー時は大抵…


「あぁ、古市…おはよーさん……」
「おはよー……って、えぇええ!?」
「おい、うるせーぞ…」
「あ、はい…」


え!?どーなってんの!!?
機嫌悪かったら殴る蹴るが男鹿なのに!


「なんか気持ちわるっ!!」
「お前何言ってんだ?」


ほら、行くぞ。
そしてまたフラフラと揺れながら前に進む男鹿。腰も押さえてる。


な、何があったんだ男鹿に!!?
こんな男鹿、男鹿じゃねぇよ…
つうか、朝から何があったんだ男鹿家!!






















































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